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2024.11.12
知財ニュース
網膜インプラントで中心視野が見えにくい患者の視力回復に成功
ブレイン・コンピューター・インターフェースの技術開発企業Science Corporationは、中心視野を失った患者の網膜の下に2mmの網膜インプラントを埋め込む臨床試験を行い、視力を回復させることに成功したと発表した。
同社は、地図状萎縮(GA)を患う38人の被験者を対象とした臨床試験を行った。この試験では、加齢黄斑変性(AMD)の進行した形態である地図状萎縮を患う中心視野が見えにくくなった患者に実施され、「PRIMA」と名付けられた2mmの網膜インプラントを患者の網膜の下に埋め込んだ。
PRIMAシステムは、カメラが搭載された特殊なメガネを付け、メガネのカメラが視覚情報をキャプチャし、網膜の下に埋め込まれたPRIMAインプラントに赤外線のパターンが送られる。PRIMAインプラントは、赤外線を電気信号に変換し、脳に送る。脳はこの送られた信号を画像として認識し、視力が回復する仕組みだ。
PRIMAインプラントを使用して一連の文字を読んだ患者は文字の視力に顕著な改善が見られ、中にはより長いテキストを読めるようになった患者もいるのだという。 PRIMAシステムの補助機能で、ズームも搭載されており、スームに応じて視野が狭くなるが、画像のサイズを変更することが可能だ。
Top Image : © Science Corporation