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2024.05.07
知財ニュース
ソニーが業界初、大型テレビの梱包で発泡スチロールを廃止─生分解性バイオポリマーを採用
ソニーは、大型テレビの梱包に採用している発泡スチロール製の緩衝材を撤廃することを4月18日、発表した。大型テレビ製品の梱包における発泡スチロール製の緩衝材の撤廃は、業界で初めての取り組みとなる。
対象商品は、香港・台湾向けの85型のMini LEDバックライト搭載の液晶テレビ 「BRAVIA 9」。新たな緩衝材には、株式会社カネカ製のカネカ生分解性バイオポリマーGreen Planetを採用する。
「カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet」は、バイオマス由来で、様々な環境下で生分解性を有するもの。土壌中に加え海水中でも分解されてCO2と水に戻るため、プラスチックによる環境汚染問題の解決の一端を担う素材として期待が集まっている。
そもそも緩衝材は、大型で重量のあるテレビの輸送時の耐衝撃性を確保するため、商品のデザインに合わせた複雑な形状に成型されている。
Green Planetの採用においては、発泡スチロールとは異なる素材の特性に合わせて、耐衝撃性を維持する設計と緩衝材の安定的な生産を両立する金型構造を実現した。あわせて、これまでに培った包装設計のノウハウとシミュレーション技術の活用により、緩衝材の形状をシンプルにしたり部品点数を削減したりするなど、工夫を施した。
ソニーは、「2050年までに環境負荷ゼロを目指す環境計画『Road to Zero』を策定しており、この達成に向けて段階的に環境中期目標を設定しながら行動している。今後も環境に配慮した素材の開発や採用を通じた、環境負荷低減の取り組みを推進していくとしている。
Top Image : ©ソニー 株式会社