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2023.09.13

知財ニュース

ZOZOスーツで背骨ゆがみ検知、脊柱側湾症の検知に成功─東大とZOZOがセルフ診断ツール開発

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東京大学と株式会社ZOZOは、ZOZO社が開発した3D計測用ボディスーツZOZOSUIT®(以下ZOZOスーツ)と検証用に開発した専用のスマートフォンアプリを用いて、中等症以上の脊柱側弯症を検知することに成功したことを発表した。

計測には、被験者はZOZOスーツを着用し、1.5m離れた位置にスマートフォンを設置。専用スマートフォンアプリの指示に従い、30度ずつ体の向きを変えながら被験者の写真を12枚撮影する。撮影データから自動的に体表の3Dモデルが生成され、脊柱の異常が検知される仕組みだ。

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検証によりコブ角25度以上の側湾症を感度95.3%で検知できたと発表した。コブ角25度以上は、治療が必要な中等症の脊柱側弯症に該当するという。

思春期に多く発症する突発性側湾症は自覚症状に乏しく、発見されにくい。既存の検査方法では適切な時期に検知できない問題が指摘されており、今回の研究成果による技術を応用したセルフスクリーニングツールの開発が可能となれば、適切なタイミングで脊柱側弯症の症例を検知・医療機関に誘導できるようになると期待されている。

研究チームは、東京大学大学院医学系研究科 整形外科学 伊藤悠祐氏(医学博士課程)、田中栄教授、大島寧准教授、次世代運動器イメージング学講座 土肥透特任准教授)研究当時)、大友望特任助教(研究当時)、東京大学医学部附属病院手術部 谷口優樹講師のグループ、および株式会社ZOZO。

研究結果は9月15日(現地時間)に米国の学術誌「Spine」に掲載される予定で、それに先立ち、8月26日にオンライン版が公開されている。

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Top Image : © 株式会社 ZOZO

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