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2024.10.09
知財ニュース
スマホでコンロを遠隔操作―火のつけっぱなしを防止するスマートガスコンロ「Smart Knob」発表
ジョージア州アトランタのスマートキッチンテクノロジー企業Omeは、2024年9月17日、既存のノブを交換するだけで、ガスコンロや電気コンロをわずか数分でスマートガスコンロに変えることができる次世代の「Smart Knob」を発表した。ガスコンロや、IH以外の電気コンロの火をスマホでの遠隔操作で消すことができる。
米国では1,400万人以上の高齢者が独居しており、その90%が高齢になっても自宅に住み続けたいと考えているのだという。ウェアラブル健康モニターや転倒検知システムから、家の照明、温度、セキュリティを制御するスマートホームシステムまで、高齢者の独居生活をサポートする支援機器はすでに数多く存在する。
しかし、キッチンの安全性に関しては大きなギャップがある。 住宅火災の最大の原因である放置調理は高齢者に大きな危険をもたらすとされている。創業者兼CEOのアクシタ・アイヤー氏は、母親が誤ってコンロをつけっぱなしにしてキッチンで火災を起こした事件をきっかけに、スマートガスコンロの開発を思いついた。
Ome社のスマートガスコンロ「Smart Knob」は、この放置調理に対処するように設計されており、シンプルで手頃な価格でありながら強力なソリューションを提供する。
既存のコンロのノブをOmeの技術で改造することで、新しい家電製品や高価なキッチンのオーバーホールを必要とせずに、高度な安全機能を利用することが可能。スマホのアプリからガスコンロ、電気コンロを監視、制御することができる。
同社は、消費者に直接販売するだけでなく、高齢者、その家族、介護者へのさらなるサービス提供を目的として、高齢者向けコミュニティに「Smart Knob」を導入している。
Omeの目標は、調理中の事故を防ぎ、損害による経済的影響を最小限に抑えることで人命を救うだけでなく、あらゆる年齢層で最適な健康と幸福に貢献する前向きな調理習慣を促進することだとしている。
Top Image : © Ome