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2021.07.08
知財ニュース
デンソー、金属用3Dプリンターの米新興企業に出資─電動車両や空のモビリティの分野で活用
自動車部品メーカーである株式会社デンソーは23日、金属用3Dプリンターを開発・販売する米国のスタートアップ企業Seurat Technologies Inc.(サラート・テクノロジーズ)に出資したと発表した。
金属用3Dプリンターは、粉末状の金属素材にレーザーを照射し、金属を溶かして固めることで、金属を加工し造形する装置。これまで造形が難しかった複雑な形状や異素材の加工を可能にし、製品の機能を最大化できる技術として、特に軽量化や高度な性能が求められる電動車両や空のモビリティの分野での活用が期待されている。
サラート社は「エリアプリンティング」というレーザーを面で照射する特許技術により、品質を維持したまま、これまで課題になっていた金属加工の高速化を可能としている。これにより、デンソーでは電動車や「空飛ぶクルマ」に必要な、新たな部品の量産への使用を見込んでいる。
<両社のコメント>
デンソー 執行幹部 生産技術センター長 仲 美雄
本出資により、デンソーはSeuratの持つ最先端の生産技術にアクセスすることができます。Seuratとの協業を通じて技術開発を加速させ、より環境に優しく安全なモビリティ社会を目指します。
Seurat Technologies CEO James DeMuth
デンソーの協力により我々の技術がさらに進化することを大変うれしく思います。大規模生産に必要なノウハウを熟知しているデンソーと連携し、エリアプリンティングの技術の事業化を加速します。
今後どのようなモビリティ社会が実現されるのか、楽しみにしつつ注視していきたい。
Top Image : ©Getty images