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2023.09.27
知財ニュース
Meta、バーチャルキーボードのテスト動画を公開─「あらゆる平面をバーチャルキーボードに変える」技術を開発中
Metaは2023年8月29日、テーブルに表示したバーチャルキーボードを高速でタイピングする動画を公開し、「あらゆる平面をバーチャルキーボードに変える」技術を開発中であることを発表した。
入力用のバーチャルキーボードは、これまで同社のVRヘッドセット「Meta Quest」シリーズに実装されているものの、空中に表示される仕組みで、通常のキーボードのような打刻の触覚フィードバックは得られなかった。加えて、付属のスティック型コントローラーで入力する場合は入力が遅くなるなどの問題があった。
また、同社のVRヘッドセット「Meta Quest」は、外付けキーボードとのBlutooth通信にも対応しているが、その場合移動や持ち運びのかさが増し、またVR内で表示できる機種も限定されている。また、バーチャルキーボードの位置調整や、高速で動く手指のトラッキングは、精度にも課題があった。
同社は、今回のバーチャルキーボードのシステムの詳細を公表していないが、動画内には位置調整のためと思われる基準マーカー(Fiducial marker)が表示されており、バーチャルキーボードの高さや位置を正確にトラッキングしているものと思われる。
なお、同社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏とCTOのアンドリュー・ボスワース氏が「早打ち競争」する動画も公開。競争の結果、ザッカーバーグ氏は約100語/分、ボスワース氏は約120語/分を記録したという。この記録は、バーチャルキーボードが、高速入力にも対応していることを示している。
なお、同社によると、現時点ではデモ展開などを行う予定はないとのこと。今後の動向に期待したい。
Top Image : © Meta