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2021.01.19
知財ニュース
「やわらかロボット」が示す、新たな可能性─山形大学
これはまさに専門知と世間知の出会った未来、と言えるのではないでしょうか。
山形大学で行われている地場産業と連携した面白い研究が、科学技術振興機構が発刊する科学情報機関紙「JSTニュース2021年1月号」に掲載されていたので、ご紹介します。
山形大学が研究を進めている「柔らかなロボット」。このロボットは、その全てを有機材料のゲルで作られていることが注目ポイント。素材となるのは、なんと山形の地元産業である人工絹です。
見た目は有名な犬のお父さんのよう。この秋田犬ロボですが、2019年に開発され、2020年渋谷ヒカリエで行われた「超福祉展」でも「やわらかハチ公ロボ」として話題となりました。そのキャッチーで可愛いらしい外見の効果もあり、近年の科学ニュースに広く取り上げられたので、目にした方もいるのではないでしょうか。
しかし、何を思って山形大学は「やわらかロボ」を研究発表しづけているのか?山形大学が掲げる「ソフトマターロボティクス構想」とはなんなのか。その骨子の部分を知っている人は多くないはず。本特集はその部分をわかりやすく知ることができる内容となっています。
山形大学が感じた「研究と社会の乖離」。そしてそれを解消する為に作った柔らかなロボット。
科学技術の開発・研究はクローズになりがちな世界。せっかくの面白い研究や、誰かにとって価値ある成果も、発信力やマーケットという視点の弱さゆえにその多くが埋没されている状況にあります。
楽しさや可愛らしさという共通感覚こそが、「専門知」と「世間知」を繋げる、ボーダレスで軽やかな未来へと繋がっているのではないでしょうか。
ドラえもんや、鉄腕アトムなど、ヒューマノイドロボットに興味がある方には、ぜひ読んでもらいたい記事となっています。