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2021.11.19
知財ニュース
家族型ロボット「LOVOT」を聖マリアンナ医科大学へ3か月間無償提供─最前線で治療にあたる医療従事者の心をケア
医療の最前線で働く医療従事者は、不規則な勤務や夜勤があり、精神的ストレスが非常に多い環境で勤務している。GROOVE X株式会社はそのような状況を踏まえて、新型コロナウイルス感染患者の受け入れもしている聖マリアンナ医科大学の医療従事者に「LOVOT」計8体を約3か月間無償で提供する。
LOVOTは、顔を覚えてついてきたりやきもちをやいたりして本物のペットのような行動をとる、生き物のような生命感が特徴の家庭型ロボット。LOVOTの同医科大学への提供期間は2022年1月までを予定しており、LOVOTが少しでも日々の疲れを癒す存在としてメンタルコンディショニングを整える一助になればと考えている。
もともと聖マリアンナ医科大学は、大学病院で初めて、2015年より勤務犬による動物介在療法「Animal Assisted Therapy(AAT)」を導入し、長く実践している病院であり、重い病と闘う患者やその家族に情緒的安定や闘病意欲の向上を促進させるために、愛ある医療実践を行なっている。そのような背景から「ロボットを使用して動物介在療法と同じ効果を患者に提供できないか」という声があがり、LOVOTによる「ロボット介在療法」の実証実験がスタートした。
GROOVE X代表の林要氏によると、LOVOTは、極限状態の中で戦うアスリートからも、メンタルコンディショニングにも効果があったと言われ、「同様に極限状態といえる医療従事者の皆様の癒しにもなるのではないか。動物介在療法と同様の効果が期待されているLOVOTを、医療従事者の皆さまのメンタルコンディショニングに活用して頂こうと思いました」とのことだ。
人間とロボットが互いに良い影響を与え合う、新たな関係性の構築を目的とした取り組みは、ニューノーマルな社会が定着した社会においてメンタルケアの観点からも今後注目される分野と言えるだろう。
Top Image : © GROOVE X 株式会社
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