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2022.05.27
知財ニュース
筋ジストロフィー患者が視線入力でドローンを飛ばす「ドローン アクセシビリティ プロジェクト」のテストフライトを実施
肢体不自由者向け入力機器の企画、開発、販売を行うテクノツール株式会社は、5月19日、重度肢体不自由を抱える筋ジストロフィー患者の梶山氏の右頬に設置したスイッチと視線入力による、200g以上のドローン機体の飛行公開テストフライト「ドローン アクセシビリティ プロジェクト」を開催した。
テストフライトは、テクノツールが積み重ねてきた難病患者等に対する入力支援技術を用いて、筋ジストロフィーにより身体機能に制限を抱える梶山紘平氏が、わずかに動かせる頬や目(眼球運動)を使い200g以上のドローン機体を飛ばすというもの。
現場の安全管理、運用は、本プロジェクトを合同開催し、これまでドローンによるバーチャルツアー等を運用してきた株式会社シアンが担当し、シアン湘南研究所(湘南アイパーク敷地内)で実施。
梶山 紘平氏 介護者の日程調整や余暇活動などコミュニケーションをすべて視線入力で行っている。 視線入力のスキルを用いて就労することを目指し、今回のドローンプロジェクトに参加。
本プロジェクトではいわゆる「寝たきり」の状態にある梶山氏がドローン操縦を行うことで、ドローンがもたらす新たな可能性を発信し、将来的に重度肢体不自由者が一人ひとりに適した方法で安全にドローンを飛ばして楽しむことに加え、インフラ点検や配達といった業務に従事できるようにすることを目指していく。
プロジェクトチームは2024年の事業化に向けて、実用化開発への協力に関心のあるドローンメーカーや希少疾患に関連するヘルスケア企業等を募集している。ドローンによって身体機能に大きな制限を抱える人たちの新たな楽しみや就労機会の創出を目指しているとのこと。
Top Image : ©️ テクノツール 株式会社