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2025.06.26

知財ニュース

充電もバッテリーも不要、シマノが電動オート変速システム「Q’AUTO」発表―自ら発電・変速を学習

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シマノセールス株式会社は、学習機能を持つ、充電いらず、バッテリーレスの電動オート変速システムの新製品「Q'AUTO」を発表した。

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昨今の自転車における、オート変速という技術は、主にE-BIKE(電動アシスト自転車)のテクノロジーとともに語られる機能だった。同社はその概念を覆し、バッテリーを搭載しない通常の自転車でもオート変速を可能にする。

最適なギアを選択することで、アシストがなくても、本来の自分の力で楽しく快適にサイクリングでき、電動アシスト自転車とは異なるサイクリングの楽しさを提供する。

「Q’AUTO(クォート)」はあらゆる自転車利用者にとって、サイクリングをより楽しく、身近にするために開発された革新的なテクノロジーだと位置付けている。

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この製品は、「SHIMANO CUES シリーズFH-U6060」に搭載の機能として登場する。これはオート変速専用に設計されたフリーハブで、内部に発電機(ダイナモ)を備え、ペダルを回すたびに自ら発電を行う。

フリーハブ内部には速度、回転数(ケイデンス)、傾斜を計測する3つのセンサーがあり、Q’AUTOは走行状況の情報を収集しながら、変速に必要な電力を蓄える。

電池切れの心配がないため、充電を待つ時間も必要なく、気軽に走り出すことができる。

qauto 05 FH-U6060: オート変速 ダイナモ内蔵 フリーハブ

このFH-U6060 フリーハブと同時に発売されるのは、RD-U8050-SGS/GS リアディレーラーおよびSW-EN605-R ワイヤレスシフトスイッチ。RD-U8050-SGS/GSはシマノのワイヤレスDi2スイッチおよびシフトレバー(フラットバーからドロップバーまで)と互換性があり、最も幅広いライダーとライディングスタイルをカバーするリアディレーラーだ。

qauto 06 RD-U8050-SGS/GS: LINKGLIDE ワイヤレスDi2 リアディレーラー

「Q’AUTO(クォート)」には、学習機能を持つソフトウェアを搭載。ライダーとその走行条件との関係をモニタリングし、変速を学習することで、ライダーの迷いを取り除き、自動で適切なギアを提供。ライダーは変速タイミングを考える必要はなく、前方に広がる景色へ意識を集中することができる。

さらにDi2シフトスイッチを使うことで、ライダーは自分の意志で変速でき、かつQ’AUTOへ即座にフィードバックを提供する。スイッチでの変速により、システムはそのギアを選択すると同時に、その時の走行状況(速度、ケイデンス、傾斜)を記憶する。

qauto 07 SW-EN605-R: ワイヤレスシフトスイッチ

あらゆるライディングスタイルや様々な路面変化に対し、6,500以上のアルゴリズムパターンから最適化され、時間が経つにつれ、ライダーの好みに応じた変速を行うようになるのだという。乗れば乗るほど、ライダーと自転車の一体感が高まる仕組みだ。

電池切れの心配がないため、充電を待つ時間も必要なく、気軽に走り出すことができる。複雑なシステム連携はなく、品質面でも長期的な信頼性を念頭に設計されている。その最先端のハードウェアとソフトウェアにより、バッテリーレスで高度なオート変速を提供するまったく新しい自転車のスタイルを実現する。

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日本では、国内向けとして初めてQ’AUTOを搭載した自転車「AUTOMATE(オートメイト)」がホダカ株式会社のスポーツサイクルブランドNESTOより、2025年11月に198,000円(税込)で発売される予定だ。

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Top Image : © シマノセールス 株式会社

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