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2021.09.07
知財ニュース
体験型ストア「b8ta」、国内3店舗目を渋谷に11月オープン─コンセプトは”実証実験店舗b8ta1.5”
ベータ・ジャパンは、国内3店舗目となる体験型ストア「b8ta」(ベータ)を、東京・渋谷にオープンすると発表した。3店舗目となる「b8ta Tokyo - Shibuya」は、渋谷駅から徒歩約1分の場所で、2021年11月中のオープンを予定。新店舗のコンセプトを「より進化した体験型ストアを見据えた実証実験店舗b8ta 1.5」と掲げ、変わりゆく環境下で求められる体験等について探求しながら、新しい体験や価値提供につなげていくという。
b8ta とは、オンラインのみで取扱っている商品やスタートアップ企業のプロダクト・β版(テスト品)などを集め、消費者が実際に試すことができるショールーム型の店舗。米サンフランシスコ近郊のパロアルトで創業し、2015年に1号店をオープンした。ミッションに「リテールを通じて人々に“新たな発見”をもたらす」を掲げ、小売と店舗での体験をつなぐ「RaaS (Retail as a Service:サービスとしての小売)」をビジネスモデルとしている。店舗は全米23店舗と、ドバイ、日本で展開中。日本へは2020年8月に上陸し、有楽町と新宿へ出店している。
「b8ta Tokyo – Shibuya」の外観予想図
新店舗のb8ta Tokyo – Shibuyaでは、既存店にはない3つの取組みを予定している。
1つは、カフェスペースの設置。既存店では取扱いが少なかった試飲・試食など食の体験を増やし、飲み物と併せて提供する。次に、専用アプリケーションの開発。店内での商品発見のサポートや、体験した商品情報を残せる機能の実装などを予定している。そして、レイアウトが可変なイベントスペースの設置。従来店舗では自由なレイアウト変更が難しかったが、可動式什器を導入することで、状況にあったレイアウトを可能にするという。
カフェスペースの予想図
ベータ・ジャパンは、新店舗のコンセプトを実証実験店舗b8ta 1.5とした理由を、コロナ環境下で実店舗のあり方が見直されてきているためとしている。b8ta Tokyo – Shibuyaでの実証実験を通じて、変化する環境下での体験価値向上のために、どのような機能や体験が実店舗で求められているかを検証していくという。
■ b8ta Tokyo – Shibuyaの概要(プレスリリースから引用)
開業予定日: 2021年11月中を予定
店舗面積: 73.48坪 (共有部含む)
営業時間: 11:00-19:30
定休日: 不定休
所在地: 東京都渋谷区渋谷1丁目14番11号 小林ビル1階
出品例: 限定8ブランドが月額8万円で6カ月間出品可能(別途審査有)
b8taは、メーカーサイドから見ると、月額出品費用の支払いで、消費者への製品体験場所の提供・説明やデモなどの接客代行・物流サポート・在庫管理・消費者の声や実績データの提供などが受けられるサービス。サブスクリプション型サービスのため、従業員や在庫などを抱える従来型の小売業とは異なり、メーカーは手軽に実店舗に出品ができる。
新しい価値や体験を求める消費者と、技術力はあるが消費者接点が薄いメーカーをつなぐRaaSは、環境が変化したとしても、社会的意義がある。新店舗での検証の先に、b8taのさらなる進化が期待される。
Top Image : © ベータ・ジャパン 合同会社