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2022.02.11
知財ニュース
HIP LAND MUSICが日本初の音楽DAO「FRIENDSHIP.DAO」を始動―Web3時代の音楽コミュニティ構築を目指す
音楽プロダクションHIP LAND MUSICは、ParadeALL株式会社とFracton Ventures株式会社とともに、新時代のグローバル音楽視聴エコシステムになり得る音楽コミュニティを構築すべく、新プロジェクト「FRIENDSHIP.DAO」を始動すると発表した。
ブロックチェーン技術によってもたらされる「Web3」の自己主権型特性を取り入れ、アーティスト主導で、さらにそれを支持するキュレーターやリスナーとWeb3上での相互支援的コミュニティーを構築して新たな音楽エンタテイメントのエコシステムを構築していくという。DAOとは分散型自律組織(Decentralized Autonomous Organization)を意味する。
Web3は、ブロックチェーンを活用することで、よりサスティナブルでオープンな社会の構築を目指す流れ。個人がデータの主権を持つことから「自己主権型Web」と称されている。「FRIENDSHIP.DAO」は、音楽のエコシステムを新しいトレンドであるWeb3と掛け合わせてアップデートし、MUSIC×Web3=「MUSIC3」の標榜のもと、Web3時代におけるグローバルでサスティナブルな新たな収益構造を提案、構築することを目的としている。
「FRIENDSHIP.DAO」の軸となるのは、HIP LAND MUSICが運営するデジタル音楽配信サービス「FRIENDSHIP.」だ。「FRIENDSHIP.」では、カルチャーの前線で活躍する14名のキュレーターが、FRIENDSHIP.公式サイトに提出された配信希望の音源の中から厳選した楽曲を、39の音楽ストア/サービス・187の国と地域にデジタル配信代行し、音楽プラットフォームやプレイリスト、音楽メディアなどへプロモーションを行っている。
他にも、メディア向けの個別プロモーションや楽曲の出版管理、海外ライブのブッキング、グッズの製造サポート、音源パッケージ商品の製造や流通のサポートなどのマネジメント機能もあり、従来のレーベルの形を超えた新しいコミュニティとしての役割を果たしている。
「FRIENDSHIP.」公式サイト
しかし一方で、日本の音楽コミュニティを国外に広げる上では言語の問題が障壁の一つとなっており、また、デジタル主体の音楽活動だけではパッケージ商品に比べアーティストが得られる利益が低くなり、サスティナブルなアーティストキャリアを築きにくく、現在のライブ活動が制限されるコロナ禍において大きな課題を抱えている。それらの課題を解決するため、国外のキュレーターやインフルエンサーとともに、日本の音楽をグローバルへ広げるコミュニティをより強化していく必要があるとしている。
「FRIENDSHIP.DAO」では、評価を得ている「FRIENDSHIP.」のキュレーション機能と特徴を際立たせ、ブロックチェーンの活用で拡張されるWeb3の自己主権型特性を音楽業界に取り入れ、アーティスト主体で、キュレーターやリスナーとWeb3上での相互支援的なコミュニティを構築するとしている。
HIP LAND MUSIC代表取締役の野村達矢氏は、「Web3時代におけるクリエイティブにおいてグローバルでサスティナブルな新たな収益構造を提案、構築していきます。音楽を愛するアーティストの皆さん、リスナーの皆さん、音楽を広めようとするキュレーターの皆さんの期待に応えていきます。今後の展開にどうぞご期待下さい。」と述べている。
Top Image : © HIP LAND MUSIC