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2022.02.02
知財ニュース
セコム、世界初の「バーチャル警備員」による警備システムを発売―経済産業大臣賞を受賞
セコム株式会社は、世界で初(※2019年4月現在・セコム調べ)となるAIを活用した警戒監視などの警備や受付業務を提供する「バーチャル警備システム」を、2022年1月13日より販売開始した。
「バーチャル警備システム」は、現実空間を映しこむディスプレイ一体型ミラー上に3Dモデルとして表示したバーチャルキャラクター「バーチャル警備員」が常駐警備サービスを提供するセキュリティシステム。
AIを活用することで、内部のカメラやセンサーの情報を解析しながら「目配せ」など存在感を発揮しつつ対応する高度な警戒監視や、音声認識を用いたユーザーへの自律的かつ自然な受付業務を行う。
また、施設内の防災センターのモニタリングダッシュボード(監視アプリ)はクラウド化されており、「バーチャル警備員」からの映像・音声、通報はリアルタイムで届くようになっている。そのため、ユーザーとの対話シナリオや案内地図など、各種設定がいつでも容易に更新可能で、万が一「バーチャル警備員」の自律応答が難しい状況では、常駐警備員が遠隔で通話したり現場に駆け付けるなど、適切な対応ができるようになっている。
本サービスは、革新的・独創的なサービス創造に向けたセコムとパートナーとの戦略的な協働プロジェクトのブランド「SECOM DESIGN FACTORY」から誕生したもので、セコム、AGC株式会社、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社NTTドコモの4社が協働して2019年4月に初期プロトタイプを発表。2021年2月17日には、内閣府が主催する第3回「日本オープンイノベーション大賞」において経済産業大臣賞を受賞している。
労働力人口が減少傾向にある日本社会では、さまざまな業務の効率化が求められている。警備業もその例外ではなく、特に有人施設などにおける常駐警備においては、セキュリティニーズに応えるための人材確保、人件費高騰によるサービス価格への影響が課題となっている。
「バーチャル警備システム」は、AIを技術やクラウド制御を活用しながら常駐警備員と連携することで、人員配置の効率化とコストを抑えながらの警備強化の2つを実現し、幅広いユーザーに高度な常駐警備サービスを提供できるとして、こうした問題への新たな解決策としても注目される。
セコムでは、今後も想いを共にするパートナーと先端技術を駆使したセキュリティの開発を進め、「安全・安心」な社会の実現を目指すと共に、社会の生産性向上に寄与するサービスを提供していくとしている。
Top Image : © セコム 株式会社