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2022.10.29
知財ニュース
AIが見立て、3Dプリンタで仕上げた器─ヒト×AIのデザインプロジェクト「mitate : AI design project」展が開催
株式会社quantumと株式会社ストラタシス・ジャパンは共同で、AIによる“特徴の抽出”の能力を活用したAIデザインプロジェクト「mitate(ミタテ)」のエキシビションをDESIGNART TOKYO(デザイナートトーキョー) 2022で開催する。東京都渋谷区のHz-Shibuyaにて10月30日まで実施する。
「mitate」は、AIの得意とする特徴抽出能力やフルカラー3Dプリンターによる造形技術を活用し、デザイナーがモノ作りへの応用性を模索するデザインリサーチで、あるモノを他のモノになぞらえて表現する「見立て」に由来。
展示会では、本プロジェクトのために、器の画像を学習した画像生成系AI「mitate AI」を独自に構築。このAIが、動植物や景色などの画像をAIの視点で「見立て」を行い、器の画像を生成する。
例えば「mitate AI」にパパイアの画像を入力すると、パパイアのような特徴を持った器の画像を、ブロッコリーの画像を入力すると、ブロッコリーのような特徴を持った器の画像をmitate AIが生成する。
※展示する器の一例。パパイア(左)、ブロッコリー(右)の画像をそれぞれmitate AIが見立てた。
生成された画像は、ニューラルネットワークの特性上、実際の器の焼成で現れる“景色”のように、色も形も毎回異なるという。そのランダムに生み出される画像の中から、デザイナーが美しいもの、優れたデザインを選定・データ化し、高精度フルカラー3Dプリンターで器として出力する。
本プロジェクトを通して、デザイナーは自身の知識・経験だけでは想像できないようなアイデアをAIと共に考え、デザインを完成させるという、AIとの共同制作を経験したという。
AIと、3Dプリンターの造形技術を活用し、モノ作りへの応用を模索するこのデザインリサーチは、身近な道具である器のデザインを通して、ヒトとAIのモノに対する認知の違いや、AIとの共創の可能性、AIや3Dプリンターといった先端テクノロジーを活用したプロダクトデザインの可能性を検証する。
今回の展示では、器を眺めるだけでなく実際に手に取って体験できるとのこと。日本庭園の枯山水や和菓子、陶芸の器など、古来より取り入れられてきた「見立て」。AIは、どのように対象を認知し「見立て」をするのか、実際に会場に足を運んで確かめたい。
■「mitate」エキシビション概要
・会 期:2022年10月21日(金)〜 2022年10月30日(日)
・開場時間:11:00 ― 20:00
・場 所:Hz - Shibuya ( https://hz-shibuya.com/ )
・住 所:〒151-0042 東京都渋谷区宇田川町4−3 1F
DESIGNART TOKYO 2022展示ページ:https://designart.jp/designarttokyo2022/exhibitions/588/
DESIGNART TOKYOについて(https://designart.jp/)
2017年にスタートした日本最大級のデザイン&アートフェスティバル。世界屈指のミックスカルチャー都市である東京を舞台に、アート、デザイン、インテリア、ファッションなど多彩なジャンルをリードする才能が集結し、都内各所でプレゼンテーションや展示が開催されます。
開催期間:2022年10月21日(金)〜10月30日(日)
URL: http://designart.jp/designarttokyo2022/
Top Image : © 株式会社 quantum