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2024.01.12

知財ニュース

オレンジの皮の新素材で作ったテーブルランプ、イタリアのデザイン会社がMakuakeで販売

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イタリア・ミラノのデザイン会社「クリル・デザイン」は果物の皮を使った新素材で家具を製作し、同社のホームページ、およびクラウドファンディングサイト「Makuake」で発売した。

イタリア・ミラノに拠点を置き、イタリア国内の企業から回収した果物の皮、オレンジの種、コーヒーかすなどを再利用し家具を製作。「レクリル」(特許取得済み)というプラスチックのようなバイオ素材に生まれ変わらせ、この素材を使用して各製品を製作しており、これらは完全オーガニックで生分解されるという。

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多くの食品廃棄物は、償却されるか埋立地に捨てられる廃棄方法が世界中で取られているが、同社によると、レクリルは果物の皮やコーヒーカスを再利用しているため、レクリル1キログラムごとに、プラスチック生産によって排出される二酸化炭素(CO2)1キログラムをオフセット(相殺)できるのだという。

同社が手掛ける製品のランプ「Ohmie」はシチリア産オレンジの皮を使って作られており、「RekrillOrange®(リクリルオレンジ)」(イタリア及び国際特許申請中)という、オレンジの皮から生成した革新的な生体材料から作られている。イタリアのシチリア島で多く収穫・消費されているオレンジの「本来は廃棄物」として扱われがちである皮の部分に着目したとのこと。

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「RekrillOrange®(リクリルオレンジ)」は、廃棄されるはずのものを再生し、また土に還る素材のため、「持続可能なものづくり」を率先して担っていく重要な役割を果たすと期待されている。

同社はオレンジジュースで有名な SANPELLEGRINO(サンペレグリノ)など様々なブランドともコラボ。また、2021年には、SeedUpというスタートアップ企業を応援するアクセラレーターによって企画された「Dall’idea All’impresa Green(アイデアをグリーンな企業へ)」というコンテストで、大賞を受賞している。

さらに、オレンジと並んでイタリアではコーヒーが多く消費されていることから、地元のレストランやバーで出る使用済みコーヒー粉をスクラップ化し、3Dプリンターを使って新たなプロダクトを生み出す「Co.ffee Era(コーヒーエラ)」と名付けられたプロジェクトにも取り組んでいるとのこと。どれもエコデザインであり、消費と廃棄との間に再利用・再生産を入れ込むサステナブルなものづくりとなっている。

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プレスリリースはこちら

Krill Design

「Maluake」プロジェクトページ

「Ohmie」販売ページ(Krill Design)

Top Image : © Krill Design

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