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2024.11.11

知財ニュース

グッドデザイン大賞2024、ジャクエツの遊具研究プロジェクトに決定―障がい有無で分けずに楽しめる遊具を実現

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日本デザイン振興会は2024年11月5日、2024年度グッドデザイン賞の最高賞「グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)」を発表した。大賞に選ばれたのは、障がいの有無にかかわらず、遊びを楽しめる遊具づくりを実現した「RESILIENCE PLAYGROUND プロジェクト」。保育教材や遊具などの企画・製造・販売を行っているジャクエツが手がけた。

全国で約2万人いるとされる医療的ケア児(日常的に人工呼吸器やたんの吸引などの医療的ケアが必要な子ども)の、「遊びたくても遊べない」課題に着目。ワークショップなどを通じて、障がいの有無にかかわらず「みんな遊びをもっている」ことに気づき、「自分らしく遊べることや分けなくていいこと」を具現化する遊具の開発を始めたという。

開発は、遊具デザイナーを中心に、様々な子どもたちや医師、ケアスタッフ、地域住民などと連携して推進。障がい児専用ではない、子どもたち全体を対象とした遊具を開発した。

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開発した遊具は3種類。みんなで揺れを共有して遊べるドーナツ型のトランポリン「YURAGI」、球型のこもり空間で誰でも安定した姿勢で乗れるブランコ「KOMORI」、ちょっとした身体の動きで揺れ体験できる浮き輪形状の「UKIWA」だ。

子どもたちが遊べることに加え、大人がケアしやすい形状だったり、揺らす行為などから人とのつながりを持たせたりと様々な視点で工夫を施した。いずれも2022年より販売を開始し、約2年で130基を納入。幼稚園・公園・商業施設などに設置され、多様な人が集う場所を生み出している。

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グッドデザイン賞では、医療的ケア児の遊びを引き出すような事例であること、医療・ケア・地域という分野を超えて協働で実現した点などを評価し、大賞に決定。審査対象5,773件の中から、2024年度のテーマ「勇気と有機のあるデザイン」を象徴するシンボルとして選出した。

ジャクエツの遊具デザイナーで開発を牽引した田嶋氏は、「福井県ではじまったこのプロジェクトが、世の中の「しょうがない」や「仕方ない」を少しずつ変えて、誰もが幸せに遊んで生きられる、やさしい社会を育むものになればと願っています。」とコメント。未来を担う子どもたちの遊びを起点に、分断に進みつつある社会に変容をもたらすと期待される。

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Top Image : © 株式会社 ジャクエツ

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