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2024.03.27

知財ニュース

京セラ、「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクトを開始─極限まで水使用を削減した捺染プリンター「FOREARTH」使用

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京セラは、水の使用量を極限まで削減したインクジェット捺染(なっせん)プリンター「FOREARTH」(フォレアス)を開発した。

繊維・アパレル業界の水質汚染などの社会課題の解決に貢献することを目的に、「世界水の日(World Water Day)」の3月22日より、同プリンターを使用したテキスタイルによる、環境意識の向上を目指した「TRUE BLUE TEXTILE(トゥルー・ブルー・テキスタイル)」プロジェクトを開始する。

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「TRUE BLUE TEXTILE」とは、プリンター「FOREARTH」を活用し、日本で最も美しい水質を誇る高知県・仁淀川の水を用いた水面の柄をプリントしたテキスタイルのこと。仁淀川は、これまで国土交通省実施の全国一級河川の水質調査において10年間で8回、水質ランキング日本一に選出されている。

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同プロジェクトは、ファッションを身に着けることで繊維・アパレル業界における社会課題を知り、考えるきっかけを促す取り組みだという。

従来、繊維・アパレル業界では、生地を染める際にスチームや洗浄などの工程で大量の水を使用しており、その排水による水質汚染が世界的な問題となっている。加えて在庫過多による大量廃棄問題も注目されており、早急な対応を迫られているという。

京セラはこれらの課題解決に貢献するため、高速・高画質印刷を実現するインクジェット技術と、京セラドキュメントソリューションズのインク・機器開発技術を融合させ、水の使用を極限まで削減したインクジェット捺染プリンター「FOREARTH」の開発に成功した。

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プロジェクトの開始に伴い、森永邦彦氏が手掛けるブランド「ANREALAGE」(アンリアレイジ)と、数々のデザイナーを世に送り出してきたバンタンデザイン研究所が、共同で合計5着の衣装を制作し、東京渋谷PARCOと京都市京セラ美術館で展示された。さらに、先着順で「TRUE BLUE TEXTILE」を無償提供するという。作品は、従来の捺染に比べ99%の水使用量を削減する「FOREARTH」のコンセプトを象徴したコレクションとなっている。

京セラは、「この活動を通じて、繊維・アパレル業界が抱える社会課題解決に努めていきたい」としている。

プレスリリースはこちら

「TRUE BLUE TEXTILE」公式サイト

Top Image : © 京セラ 株式会社

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