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2022.08.24

知財ニュース

飲み物で溶けない形状のオリジナルかき氷「ドリンクかき氷」、全国で初の意匠登録

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徳島県吉野川市美郷で飲食店「元祖かっしゃ焼」を営む株式会社セイナムが、オリジナルかき氷のデザインを類似品から守る狙いで知的財産として特許庁に出願し、かき氷としては全国で初めて意匠登録された。

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意匠登録された「ドリンクかき氷」はドリンクが入ったカップの上にかき氷を盛ったデザインで、意匠法で保護され、他者は勝手にこのデザインを使用することができない。

デザインは、かき氷を食べた後に炭酸飲料を飲んでさっぱりしてもらおうと、セイナムの鈴木英司代表取締役が6、7年前に考案した。氷が飲み物に触れて溶けないよう飲み物と氷の間に数センチの隙間を設けている。カップ内に氷が落ちにくいように削り方や盛り方を工夫し、バランス良くカップの上部に乗せたものだ。

鈴木代表は、知り合いの業者が独自商品を開発してもすぐに模倣され、類似品が出回る実態を目の当たりにしてきた。せっかく生み出した商品を保護したいと考えていたところ、2020年に徳島県で開催されたセミナーで意匠権について知り、2021年5月に特許庁に出願。審査を経て、今年5月13日付で登録されたということだ。(意匠登録第1715592号)

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鈴木代表によると、かき氷を作る氷削機や盛り付ける容器は意匠登録されたものが複数あるが、かき氷自体の登録はないとのこと。登録されたデザインは最長25年間保護され、模倣品などで権利が侵害された場合は、使用停止や損害賠償を求めることができる。鈴木代表は、意匠登録したことにより安心して販売できるようになり、今後も制度を積極的に活用して権利を守っていきたいと語っている。

ドリンクかき氷は1個400円から元祖かっしゃ焼で販売。営業時間は平日午前11時~午後6時で変更もある。土日祝日はイベント出店が多く、店の営業は不定期。

意匠登録 第 1715592号

元祖かっしゃ焼 ホームページ

Top Image : ©︎ 株式会社 セイナム

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