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2022.02.16

知財ニュース

YouTubeがNFTサービス導入へ―クリエイターの収益化を支援

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YouTubeの最高経営責任者(CEO)であるスーザン・ウォジスキ氏は1月25日、同社の公開したクリエイター向けの年次書簡『Our 2022 Priorities(2022年の優先事項)』の中で、NFT(非代替性トークン)などの新たなテクノロジーをYouTubeの動画コンテンツクリエイターが活用できるようにする取り組みを行なっている方針を明らかにした。

ウォジスキ氏は書簡の中で、ブロックチェーンや暗号資産といった技術が可能にする「Web3.0(分散型ウェブ)」を「YouTubeでイノベーションを起こし続けるためのインスピレーションの源として、Web3.0で起きている全てのことに注目している」とコメント。 また、クリエイターが暗号通貨やNFT、分散型自律組織(DAO)などを活用できるようにして、クリエイターとファンによるYouTubeの利用体験を強化し、向上し続けることに重点を置いていると説明している。

YouTubeがNFTなどの技術をどのように活用していくのか詳細は明らかにされていないが、国内では既に何人かの人気YouTuberが、YouTubeからNFTギフトを受け取ったことを報告。これらのギフトは、各YouTuber向けに複数のアーティストがそれぞれ制作したデジタルアート作品となっており、電源を入れるとNFTアート作品が映し出される仕組みになっている。

なおウォジスキ氏によると、2021年、YouTubeはパンデミックによる環境の変化に伴い急激な成長を果たし、年間1万ドル(約114万円)以上を稼ぐチャンネルの数は前年比で40%増加。クリエイターが提供するメンバーシップや商品などは同年だけで1億1000万回以上購入され、短時間の動画を視聴できる「YouTubeショート」の総再生回数は5兆回を超えたとのこと。

近年、TwitterやFacebookなどの大手ソーシャルメディアが続々参入しているNFT市場。YouTubeにとっても更なる飛躍のカギとなりそうだ。

『Our 2022 Priorities(2022年の優先事項)』日本語版はこちら

Top Image : © YouTube

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