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2023.06.07
知財ニュース
Meta、MR対応の新型VRヘッドセット「Meta Quest 3」を発表─2023年秋に発売予定、価格は7万4800円
米Metaは現地時間6月1日、新たなVR・MRヘッドセット「Meta Quest 3」を発表した。「Meta Quest 2」の後継となる本製品は、VRに加えリアル世界とバーチャル世界を融合するMR(Mixed Reality:複合現実)にも対応する。さらに本体を40%軽量化し、グラフィック性能を2倍以上に高めたという。発売は2023年秋頃を予定している。
Meta Quest 2は、完全ワイヤレス・ゲームプレイにパソコンなどが不要なオールインワンVRヘッドセットで、2020年の発売以来、好評を博してきた。「Meta Quest 3」ではデザインを改め、長時間利用しやすいよう本体をスリム化。コンテンツをより鮮明に見せるため、これまでで最も解像度の高いディスプレイとパンケーキレンズを搭載している。
コントローラーもデザインをシンプル化。トラッキング技術を進化させ、従来モデルにあった外側のトラッキングリングを無くしている。またVRに触れる感覚が得られる「TruTouchハプティクス」を採用。人間工学に基づいてデザインを刷新しており、手の延長のように自然に操作できる仕様という。
チップセット(頭脳)としては、米クアルコム社と共同開発した最新の「Snapdragon」を搭載。前世代のGPUと比べ、2倍以上の画像処理性能を実現する。鮮明な画像でディテールを捉えることが可能となり、没入感のある世界を体験できるという。
MR技術には、Metaが展開しているMRシステム「Meta Reality」を採用。周囲の環境をリアルタイムに見る高精細なカラーパススルー、ユーザーが見ている周囲をモデル化する最先端の機械学習、空間認識技術などが導入されており、バーチャルコンテンツを楽しみながらリアル空間で人やモノと触れ合うことができる。
例えば、テーブルの上でボードゲームをしたり、家の壁にVRで描いた絵を飾ったりとシームレスな体験が可能だ。
Meta Reality体験を実現するための機能も新たに搭載。2つの4メガピクセルのRGBカラーカメラ、プレイエリアをより正確に表現する深度センサー、Meta Quest 2比較で10倍以上の画素数のパススルーなど。
同社は、「Meta Quest 3」を1つのデバイスでVRとMRの両方を体験できるMeta初のコンシューマー向けデバイスと位置づけている。
Meta Quest 3の価格は、128GBモデルで74,800円(税込)。さらにデータ容量の大きいモデルも提供を予定している。詳細については、米国時間2023年9月27日開催予定の「Meta Connect」で発表するという。
Meta Quest 2も値下げして販売を継続する。CPUとGPUのソフトウェアをアップデートし、性能を引き上げた上で販売するという。またVRゲーム・アプリなど500以上の既存コンテンツも引き続き利用でき、Meta Quest 3でも利用可能にしている。
Top Image : © Meta