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2022.08.16

知財ニュース

ココロを光で可視化する─心拍に合わせ光るイヤリング型デバイス「e-lamp.」

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心理学・感性工学研究を起点として、2020年5月より慶應義塾大学発のプロジェクトとして着想された、イヤリング型の心拍フィードバックデバイス「e-lamp.」。2023年春に発売予定だという。

フォトリフレクタが搭載されたパルスセンサを使用し、本体の緑色のLEDに皮膚(耳たぶ)を当てることで、血管の拡大収縮から心臓の脈動を推定。推定した脈の変動に合わせてLEDが光るように設計されており、「ドキドキ」が可視化される。

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e-lamp.がセンシングしている、心拍などの「生体情報」は「心」と大きな関連性を持っているが、これは個人を理解するための重要な情報であるにも関わらず、現在その活用は限定的なものに止まっている現状がある。センシング技術がどう社会に実装されていくべきなのか、という問いの一つの形として、本プロジェクトでは身近な「心拍」からドキドキを可視化し、自分の心をより共有できるような新たな感情コミュニケーションを実現することを提案している。

e-lamp.は、生体情報計測・可視化を通して、これまで十分に社会実証されていなかった、技術影響評価に取り組んでいるとのこと。現在は開発段階だが、今後は文部科学省科学技術社会連携委員会の提唱するELSI(倫理的法的社会的課題)への対応を進めながら、慎重に社会実装を進めていくという。

学術的な貢献と社会実装の両面を掛け合わせ、実証パートナーや協働企業と共に実証実験を行い、2023年春の製品化を目指しているとのこと。

「e-lamp.」公式ホームページはこちら

Top Image : ©︎ e-lamp.

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