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2025.05.27
知財ニュース
日本新規事業大賞、キリン初の調剤薬局向けAI置き薬サービス「premedi」が大賞受賞―オーディエンス賞はKAMAMESHIが受賞

キリンホールディングス株式会社発の調剤薬局向けAI置き薬サービス「premedi(プリメディ)」(運営:Cowellnex株式会社(コヴェルネクス))が、2025年5月8日に開催された企業内新規事業を表彰するピッチイベント「日本新規事業大賞 by Startup JAPAN」で大賞を受賞した。
また、オーディエンス賞は、中小製造業向けに設備部品管理・マッチングプラットフォーム「Kamameshi(カマメシ)」を提供する株式会社KAMAMESHIが、会場の観客から最も多くの投票を得て受賞した。
「日本新規事業大賞」は、名刺アプリ「Eight」をはじめとする新規事業開発を支援する企業群が集結し、スタートアップに限らず歴史ある企業の中から優れた新規事業を表彰する目的で2024年に創設された。2024年から始まり、今年で二回目の開催となる。
大賞を受賞した「premedi」は、調剤薬局が抱える「ロングテール在庫」という課題に対し、キリンのAI予測技術を活用して解決を図るサービスだ。調剤薬局の棚の多くを占めるのは、頻繁に使われる医薬品ではなく、処方頻度の低い「ロングテール在庫」と呼ばれる医薬品だ。これらの在庫は予測が難しく、在庫管理の煩雑化や廃棄ロスの原因になっていた。そこで、キリングループが有する知見やAI技術を活かして、データに基づいて在庫の最適化を提案し、薬局の機会損失や廃棄ロスの削減、業務効率化を支援している。
オーディエンス賞は、株式会社KAMAMESHが受賞した。オーディエンス賞は、企業の可能性を拡げる事業を立ち上げ、それにより企業変革を成し遂げている事業として、会場の観客から最も多くの応援を得た企業に贈られる賞だ。
KAMAMESH社は、日本製鉄の社内起業制度の第一号案件として2023年10月にスタートした企業。日本の製造業をめぐるさまざまな課題に対して、業界を横串しでつなぐ仕組みをつくることで、リソースを補完し合いながら課題を解決していくことを目指している。
同社の提供する「Kamameshi」は、社内で保有する部品管理システムと、会員間の予備品の売買取引を仲介するプラットフォームを提供するサービスだ。部品在庫管理のDXを実現しリスクの見える化をした上で、会員間で必要な部品をスムーズに融通し合うことができる場を提供する。
Top Image : © Sansan 株式会社