No.006
2019.11.29
触った人を識別できるタッチディスプレイ
操作者識別型タッチディスプレイ
概要
この知財は、触った人を識別できるタッチディスプレイである。複数人が同時に操作できるタッチディスプレイはこれまでも存在していたが、誰が触ったかの識別に挑戦しているプロダクトは希少であり、幅広い技術応用が期待できる。
なにがすごいのか?
操作者の立ち位置によって、触った人の識別ができる
操作者ごとにタッチのログを取り、データを活用できる
操作者別にタッチのエフェクトを設定するなどUXを拡張できる
なぜ生まれたのか?
ホワイトボードやスクリーン、会議テーブルのような大きな面がタッチ操作できるようになると、必然的に複数の人が同時に操作するニーズが生まれる。誰が操作したのかという情報を識別できると、単なるホワイトボードでは実現できない便利な使い方を生み出す。
妄想プロジェクト 妄想プロジェクト
スマートBARカウンター
多くの人で賑わうBARカウンターでも、オーダーミスがなくなる日が来る。カウンターそのものがタッチでオーダーできるメニューになり、注文したお客さんのいる位置を識別してサーブされるカウンターに、この知財はぴったりだ。
音声技術との連動によるレコメンド機能がつけば、よりスマートなBAR体験が期待できる。ロボットによるカクテルメイクなどとあわせて、すべての工程が全自動で行われるBARが実現する日も近いかもしれない。
実現事例 実現プロジェクト
手ぶらで話せる未来の会議テーブル「Transparent Table」
この知財をテーブル型に加工し、AIにより音声に応じた画像を表示させるAPI(Transparent)を組み合わせた会議テーブルが実装された。話をしているだけで文脈に応じて関連画像が表示され、タッチでピンするだけで自分専用の画像議事録が生成される。画像議事録には固有のURLが付与され、閲覧だけでなく、他者にシェアすることができる。
※パナソニック創業100周年の記念イベント「NEXT100」にて展示。
(企画制作:Panasonic + DOKIDOKI + Konel)
なぜできるのか?
床に仕込まれた電極
床に電極を仕込み、その上に立った人がディスプレイにタッチした瞬間に通電する。いたってシンプルな仕組みで操作者の識別を実現している。操作者という枠を超えて「個人」の特定ができるIDカード等との連携を行うことで、操作者が途中で変わる場合でも柔軟な利活用を実現できる想定である。
相性のいい産業分野
- メディア・コミュニケーション
匿名性を維持しながらも、操作した人の情報を残す必要のあるイベント等での活用
- 生活・文化
オーダーの把握など、操作者識別を活かした効率化
- 製造業・メーカー
壁面など大型ディスプレイになりうる対象と組み合わせたプロダクト開発
- アート・エンターテインメント
チェスや将棋など、駒を利用した昔ながらのボードゲームに加えるデジタル演出
この知財の情報・出典
・特開2017-102894:「検知装置」
・特開2019-191632:「電子機器」
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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