No.229

2020.12.22

栽培の課題をまとめてクリアにする、閉鎖式植物工場

Culture Machine(カルチャーマシン)

Culture Machine(カルチャーマシン)

概要

Culture Machineは、植物を安全かつ高効率に味や栄養価を調節して栽培できる、閉鎖式植物工場。従来の露地栽培やハウスなどの施設栽培では、風や天候・温度などの制御不能な環境変動要因によって、安定的で再現性のある植物栽培が困難だった。Culture Machineでは、栽培する環境を密閉空間にすることで植物に影響を与える外的要因をなくし、均一かつ精細に成長をコントロールできる。設備さえあれば場所を問わず新鮮な植物がとれるため、南極などの過酷な環境や宇宙空間での活用も含め、食糧問題を解決する知財として期待されている。

Culture Machine(カルチャーマシン)

なぜできるのか?

環境制御性に優れた密閉空間

閉ざされた環境で栽培することで、天候、温度、風、肥料、水などの環境変動要因の数が露地栽培の1/1000程度にまで少なくなる。高密閉性によって水などの資源が外に出てしまうロスがなく、環境保全にも優れている。さらに、生菌数が少ないため、収穫された野菜は洗わずに食べることができる。

植物成長制御システム「SAIBAIX」

Culture Machineにインストールされた「SAIBAIX」が、植物栽培において重要な20のパラメーターを精細に制御している。水温、気温、湿度などの「状態変数」だけでなく、光合成速度や蒸散速度などの「速度変数」も管理することで、安定的に計画通りの植物栽培ができる。

付加価値を高める栄養素の調節

栽培環境の制御によって、特定の栄養素を多く含んだ野菜、 薬効成分を多く含んだ薬用植物、健康食品や化粧品に用いる成分を多く含んだ植物等を栽培できる。

相性のいい産業分野

住宅・不動産・建築

オフィスや商業施設の空きスペースを活用した都市栽培

環境・エネルギー

安定生産できることを利用した、廃棄ロスを出さない野菜のサブスクリプション

生活・文化

素材の味だけに頼らず、理想的な味に調整された素材を調理するレストラン

農業・林業・水産業

栄養価を個人に合わせて調節した野菜の栽培

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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