No.287
2021.03.10
「目に見えない」自転車用ヘルメット
HOVDING(ホーブディング)
概要
HOVDING(ホーブディング)とは、急増する自転車事故による傷害を減らすため、スウェーデンで開発された“見えないヘルメット”。自転車乗車時に首に巻き、あごの下までファスナーを引きあげボタンを止めると本体が起動。事故につながる挙動を感知すると、0.1秒で破れにくく丈夫なナイロン製のエアバッグが作動して頭部を包むように保護する。従来のヘルメットと比べ3倍以上の衝撃吸収力を発揮し、頭部全体を覆うため同時に複数の衝撃に耐えられる仕様となっている。ファッショナブルなデザインと高い安全性を持ったウェアラブル・ヘルメットとしての普及が期待されている。
なぜできるのか?
サイクリストの挙動をセンサーが感知
スマートフォンなどにも入っているジャイロセンサーや加速度計といったセンサーが搭載されており、サイクリストの動作をリアルタイムで計測。事故につながる挙動を正確に感知し、0.1秒の速さで頭部を保護する。
クラッシュのデータベース化
HOVDINGは1,000回以上のクラッシュテストをくりかえし、サイクリストの実際の動きを何百時間も収集することで、事故時の動きをデータベース化。事故と通常の衝撃を区別するため、普段のサイクリングのデータも収集し、段差や急ブレーキ時に誤作動を起こさないアルゴリズムを搭載している。
“目に見えない”デザイン性
「これなら使ってもいいと誰もが思うヘルメット」をテーマに開発されたHOVDINGは、マフラーのように首に巻くスタイル。一見するとネックウォーマーのような、ファッションショーに用いられるほどのデザイン性を持つ。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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