No.289
2021.03.15
木の実由来のサステナブルなコットン
KAPOK KNOT(カポックノット)
概要
KAPOK KNOT(カポックノット)とは、カポックと呼ばれる木の実を使用した製品を展開するサステナブルファッションブランド。アパレル産業は石油産業に次いで2番目に地球環境を汚染する産業と言われており、ファストファッションブランドの台頭によって生じた「大量生産・大量廃棄」というシステムが問題視されている。KAPOK KNOTでは、高機能な繊維でありながらその軽さと短さ故に繊維にすることが難しかった木の実由来のカポックを、羽毛の代替素材としてアウターの中綿に活用。シート状に形成されたカポックは薄く吸湿発熱に優れ、アニマルフリーで環境負荷の少ないエシカルな素材として注目を浴びている。また、原料生産元からユーザーの手に届くまでを独自のサプライチェーンで構築しているため、「消費者」「生産者」「環境」の3つの視点で持続可能なビジネスモデルを作り上げることにも成功している。
実現事例 実現プロジェクト
エシカルダウンカポック™
糸状にすることが難しく、限られた用途にしか使われてこなかったカポックを、旭化成との共同研究によって商品化することに成功。特殊な技術によって厚さ5mmのシート状に形成された「エシカルダウンカポック™」を開発し、ダウンジャケットの中綿としての活用が可能となった。カポックは特殊な構造により湿気を吸い取り発熱する「吸湿発熱」という性質を持ち、薄手で軽量な着心地ながらもダウンに匹敵する暖かさを実現している。
なぜできるのか?
持続可能なアニマルフリー素材
カポックの木の栽培は農薬や化学肥料も不要で、伐採せずに綿毛を採取することが可能。1着につき30羽以上の水鳥が犠牲になると言われている従来のダウンジャケットに対して、カポックの木1本から年間約30着のジャケットを生産できる。
独自のサプライチェーンの構築
KAPOK KNOTでは、従来のアパレル業界のような分業制ではなく、独自のサプライチェーンを構築。原料の調達から配送までを管理しコントロールすることで、生産者へ負担を強いることなく、安価で高クオリティな製品を提供できる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。