知財図鑑

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No.317

2021.05.07 Upload

服から服、ボトルからボトルを再生する循環型リサイクル技術

BRING Technology(ブリングテクノロジー)

BRING Technology 1

概要

BRING Technology(ブリングテクノロジー)とは、PET(ポリエチレンテレフタレート)を対象にした、日本環境設計株式会社独自のリサイクル技術。ペットボトルやポリエステル繊維は、汚れや異物を取り除くことが難しいことから焼却や埋め立て処分されることが多いのが現状だが、BRING Technologyは、独自のケミカルリサイクル(化学的再生法)技術を用いることで、服から服を、ペットボトルからペットボトルをつくる水平リサイクルを可能にした。この技術が普及すれば、国内外のモノづくりを循環型にし、サステナブルな社会の実現が期待できる。

BRING Technology 2

実現事例 実現プロジェクト

BRINGプロジェクト

無印良品「BRINGプロジェクト」

BRINGプロジェクトは、無印良品の繊維製品を回収し、エネルギーや服の原料にリサイクルする取組み。日本環境設計株式会社のBRING Technologyを活用し、これまで再生用途が限らせていた綿繊維をバイオエタノール化したうえで、残った部分も100%ケミカルリサイクする。また、回収をした衣類の中でまだ着ることができる服に関しては、日本国内で染め直しを行い、無印製品のリサイクルプロジェクト「ReMUJI」の商品として販売されている。

なぜできるのか?

新品と同等品質の再生樹脂製造

リサイクル技術には、ケミカルリサイクル(化学的再生法)とメカニカルリサイクル(物理的再生法)の2種類がある。BRING Technologyは、原料に化学的な処理を施すことで別の化学物質に転換するケミカルリサイクル技術を用いている。分解したポリエステルを分子レベルで脱色することができるため、透明なポリエステル樹脂の製造が可能に。この再生樹脂は、石油からつくられた新品のPET樹脂と同等の品質を誇る。

不純物を取り除くことで水平リサイクルを実現

これまで、安全面や衛生面の問題から、飲料用ペットボトルの水平リサイクルはごくわずかしか実現していなかった。BRING Technologyは、「晶析」と「蒸留」という異なる精製工程を組み合わせることで、リサイクル対象物からあらゆる不純物を取り除いている。そのため、ペットボトルからペットボトルへの循環を何度でも繰り返すことが可能となる。

既存設備への連結

精製工程において抽出されるモノマーは、既存のPET重合設備で原料として用いられる物質。そのため、従来型の重合工場にBRING Technologyでのリサイクル設備を連結して、再生樹脂工場として機能させることも可能となる。

技術のライセンス化による普及拡大

BRING Technologyの技術を活用し、古着の回収から再生したポリエステルを用いてオリジナルの製品販売を行う循環型の仕組みを確立。その仕組や原料は他事業者とも共有され、アパレルや飲料業界全体の環境負荷の軽減に役立っている。

相性のいい産業分野

製造業・メーカー

アパレル産業における「大量生産・大量消費」のシステムの改善

環境・エネルギー

継続的な資源循環による、石油資源の使用量や温室効果ガス排出量の削減

アート・エンターテインメント

リサイクル可能な素材のみを使った、かたちを変えて何度も蘇るサステナブル・アート

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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