No.357
2021.06.24
サイクリストのための着るエアバッグ
Cirrus(シーラス)
概要
「Cirrus(シーラス)」とは、自転車乗車時の怪我防止を目的とした着用型のエアバッグである。転倒などを感知すると瞬時にバッグが膨らみ、衝撃からサイクリストの体を保護する仕組みだ。自転車とジャケットに搭載されているセンサーによりユーザーの動きを感知している。通気性と耐水性に優れた素材や、夜間の走行時に役立つ反射パネルを搭載するなど、サイクリストの安全で快適な走行にも配慮した設計。自転車事故の減少への貢献はもちろん、他のアクティビティに応用すればさまざまなシーンでの安全確保に貢献するだろう。
なぜできるのか?
高度なモーションセンシング
2つの慣性計測装置をジャケットと自転車のサドル下に搭載し、内蔵する加速度センサーやジャイロセンサーで回転運動などを検出。1秒間に100回以上(0.01秒ごとに)位置を分析することで、転倒などの動きを感知してからわずか0.08秒以内に作動する。
自転車の動きを分析して開発されたシステム
自転車の事故や転倒に関する動きを明らかにするアルゴリズムを用いたシステムを開発。数百回の実験により得た大量のデータを活用している。
反射パネルによる夜間走行サポート
表面に車のライトがあたると光る反射パネルを搭載しており、事故の多い夜間走行時の安全を確保できる。最大500フィート(約152メートル)離れたところにある光源からの光も表面のビーズが反射する。
耐水性・通気性の高い仕様
雨などの水が繊維に浸透するのを防ぐ加工を施しており、素材の継ぎ目の部分からの破損を防ぐため、継ぎ目の部分は熱融着している。また4つのジッパーを開け閉めすることによって通気性をコントロール可能。季節を問わず快適に着用できる。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image :© Urban Circus