No.360

2021.07.01

人間と同等レベルの精度で顔を識別するAI

DeepFace by Facebook

DeepFace

概要

DeepFaceとは、照明の変化やカメラに対する顔の向きなどに左右されることなく、人間と同等レベル(約97%)の精度で顔を認識できるAIソフトウェア。膨大な顔写真データでディープラーニング(深層学習)を行ったDeepFaceのAIが、2つの顔画像の共通点を解析し同じ顔かを識別する。顔認識技術の利用促進には個人画像の利用ルール・法整備の必要性などが議論されているが、環境が整えば、心理・健康状態の認識などへ進展が見込まれ、今後DeepFaceは幅広い分野での活用が期待される。

DeepFace

3Dモデリング技術を活用した画像解析のイメージ図(概要説明は下記)

なぜできるのか?

データ特性を自ら判断するディープラーニング技術

DeepFaceは2000年代頃から研究開発が進展し始めたAIの機械学習技術の1つ、ディープラーニングを活用。大規模データをセットすると自ら学習を深めることが可能な、9層のディープニューラルネットワーク(人の脳を模したデータネットワーク)を開発した。当時主流だった機械学習は、人がAIに入力するデータ特性(照明・表情などの特徴量)を定義し予測精度を上げていたが、本AIは特徴量を自ら認識・判断できる。

3Dモデリング技術を活用した画像解析

DeepFaceは画像内から顔部分を認識し切り取った2D画像[上図ab]に、67個のポイントと平均的な顔の3Dモデルを組み合わせて立体認識[cd]し、画像が前を向くよう顔の角度を修正[fg]。修正画像をベースに、1億2,000万以上の接続ポイントを持つニューラルネットワークが画像の共通点を解析する。それにより顔の向きに左右されない画像認識を可能とした。

Facebookのビッグデータによる画像学習

Facebookユーザー約4,000人の400万枚の画像と、YouTube動画約3,000本の顔データを集めた画像データベースでディープラーニングを実施。Facebookの画像データベースは、1人当たりの画像数が多いため、顔認識に必要な照明・表情・加齢などの変化も併せて学習を行うことができた。DeepFaceは、Facebookの大量・多彩な画像データの学習により、人と同等レベルの認識精度を実現した。

相性のいい産業分野

IT・通信

生体認証としての活用や、画像解析のためのデータ活用

医療・福祉

オンライン診療での、DeepFaceを用いた画像解析による患者の健康状態チェック

金融・保険

ATM利用時や、本人確認のための生体情報活用

教育・人材

オンライン授業時、生徒の表情の画像解析よる習熟度確認や教材検討

官公庁・自治体

住民台帳の情報整備や、犯罪撲滅へ向けたデータ活用

ロボティクス

対人ロボットが人の表情・感情を理解するための基盤として活用

製造業・メーカー

消費行動中の顔の表情変化を捉えた商品開発・販促活動

この知財の情報・出典

DeepFaceは様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

Top Image : ©Getty Images

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