No.400
2021.08.24
転んだときだけ柔らかくなる置き床
ころやわ
概要
ころやわとは、転んだ時だけ柔らかくなり衝撃を吸収してくれる置き床。柔らかい素材と重さに強い構造を組み合わせることで「衝撃吸収性」と「歩行安定性」の2つの要素を実現し、歩行や車椅子などの重さでは凹まないが、転倒時には柔らかく凹み衝撃を和らげる。これまで、医療現場や介護施設では高齢者の転倒が多く、それに伴う大腿骨骨折などのリスクが問題視されてきた。高齢化社会が進行する中で、ころやわは、高齢者や骨粗鬆症などの疾患を持つ人が怪我を気にすることなく動ける暮らしを提供し、QOLの向上に寄与すると期待されている。
なぜできるのか?
素材と構造特性の組み合わせによる硬さと衝撃吸収性の両立
柔らかい素材と独自の構造体を組み合わせることで、歩行・車いすの移動等で必要な硬さと、転んだときの衝撃吸収性を両立。素材では出せない機能性を構造体によって生み出すメカニカルメタマテリアルの概念を活用し、複雑な特性を実現している。
場所を問わずに設置可能な形状
床に置くだけで使用できるマットタイプと、床全面に敷き詰められる設置タイプの2つの種類を用途に応じて選択可能。自宅のベッドサイドや玄関、病院の病室や廊下などさまざまな場所で使用できる。またスロープの設置もできるため、新築やリフォーム時に段差を作らずに設置可能となる。
使用場所に応じたカスタマイズ性
ころやわは、タイプの選択に加え、表面材も自由に変えることが可能。室内の雰囲気や元の床の素材に合わせてカスタマイズすることで、全体のイメージを壊すことなく取り入れることができる。
相性のいい産業分野
- 医療・福祉
患者の転倒予防対策として病室・廊下・リハビリ施設などへ活用・設置
- 教育・人材
子供の怪我防止のために遊具の下や校舎内の階段に設置
- スポーツ
受け身に慣れていない柔道初心者のための怪我防止床
- IT・通信
IoTセンサーを用いて遠隔で見守り・情報収集ができる床の開発
- アート・エンターテインメント
壁に取り付けて壁パンチ・壁キックできるストレス発散壁の開発
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社Magic Shields
・特願2019-217550