No.426
2021.09.27
空気と水からつくられるサステナブルなウォッカ
Air Vodka(エアウォッカ)
概要
「Air Vodka(エアウォッカ)」とは、CO2(二酸化炭素)と水のみを原材料とするウォッカである。CO2を空中から抽出し、それを純粋なエタノールへと変えることができる技術を採用しており、製造されるエア・ウォッカ1本あたりで温室効果ガスが1ポンドが空中から除去される計算となる。また、パッケージングの素材に関しても、100%リサイクル・リユースが可能なものを使用。世界初のカーボン・ネガティブ(排出よりも除去する二酸化炭素が多い)な蒸留酒として普及することが期待されている。
なぜできるのか?
カーボン・ネガティブな製法
Air Vodka(エアウォッカ)は事実上、二酸化炭素の収支が完全にゼロの独自開発の工程を採用している。ボトル1本あたり空気中から二酸化炭素をおよそ1ポンド(約450グラム)取り出し、太陽光を基本とする再生可能エネルギーを使って水と混合し、純粋なエタノールを生産する。この技術により、空気と水と日光から、非常に純度の高い80プルーフ(アルコール度数40度)の上質で切れ味の良いアルコール飲料をつくり出すことができる。
サステナビリティなデザイン
Air Vodka(エアウォッカ)のパッケージングのデザインはサステナビリティを意識しており、100%リサイクル・リユース可能。ラベルは、ウォッカの純度を表示するだけでなく、素材の使用そのものを最小限にしている。ガラス製のボトルはまた再利用できるよう、簡単に剥がせて有害物質を含まない天然の接着剤を使用している。
相性のいい産業分野
- 食品・飲料
CO2を原料とする代替肉と組み合わせた、空気からコース料理をつくるレストラン
- 旅行・観光
地方や観光地など、それぞれの土地の空気でつくられたウォッカの飲み比べ
- 流通・モビリティ
空気中のCO2からできたエタノール燃料で動くモビリティ
- 医療・福祉
資源の少ない地域での消毒液としてのエタノール製造
- アート・エンターテインメント
大切な人と同じ空間にいる時に生まれたCO2からお酒がつくれるサービス
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © Air Company