No.457
2021.10.21
視力に関係なく鮮明な映像が見られる網膜投影デバイス
RETISSA(レティッサ)
概要
「RETISSA(レティッサ)」とは、使用者の網膜に直接映像を映し出すメガネ型の網膜投影デバイス。網膜に光を直接投射する独自技術によって、視力やピント位置に左右されずに誰もが鮮明な映像を見ることができる。RETISSAの網膜投影は、一般的なメガネやコンタクトレンズでは改善できないようなロービジョン者に対しても、矯正や手術を必要とせずに視覚の補助が可能。将来的には、視覚障がいを持つ人のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高める知財として、仕事や日常生活など幅広い場面での活用が期待されている。
なぜできるのか?
独自のレーザ網膜走査技術「VISIRIUM(ヴィジリウム)」
RETISSAは、網膜に光を直接投射する独自のレーザ網膜走査技術「VISIRIUM(ヴィジリウム)」を活用。デバイスのフレーム内に、三原色レーザ光源と高速振動する微小な鏡を組み合わせた超小型プロジェクタが搭載されており、フルカラーの映像を網膜に直接投影する仕組み。また、最新製品であるRETISSA® Display IIでは、メガネ部分が約66g、コントローラ部分はコンパクトかつ約260gと、普通のメガネとあまり変わらない感覚で装着できる。
内蔵カメラ・HDMIから周りの映像や動画を投影
デバイスの眉間部分にはカメラが搭載されており、周りのものや景色の鮮明な映像を視力に依存しないかたちで見ることが可能。また、デバイス内のHDMI端子にパソコンやスマートフォンなどを繋ぐことで、動画や電子書籍などを網膜投影で楽しむこともできる。
性能を拡張する追加ユニット
日常的に使える専用フレームやズームカメラなどの追加ユニットにより、さまざまな用途への応用・展開が可能。今後もより多くの活用シーンを想定しながら、さまざまなオプションユニットの開発を予定している。
相性のいい産業分野
- 医療・福祉
視覚障がい者に向けた矯正を必要としない視覚補助デバイス
- 生活・文化
読書時に小さい文字の判読を補助する眼鏡型デバイス
- 旅行・観光
景色をズームしたり見たままを録画したりできる旅行用眼鏡
- アート・エンターテインメント
景色を白黒やレトロ加工した状態で見ることができるフィルター機能付き視覚デバイス
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。
Top Image : © 株式会社QDレーザ