No.505
2021.11.23
堆肥に生まれ変わる生分解性のオムツ
DYCLE
概要
「DYCLE」は、生分解性のオムツを提供するサブスクリプション。オムツの原料には地域の工場で出た麻の副産物を使用し、化学物質を一切使用していない。使用済のオムツを、毎月ユーザーに配布される微生物を含んだ炭の粉とともにバケツに入れておくことで嫌気発酵によるオムツの堆肥化と消臭を促進。その後保育園やコミュニティセンターなどを介してコンポスト会社へ届けられ、上質な堆肥に生まれ変わる。作られた堆肥は利用者へ還元や、地域の有機農家に販売される。オムツを起点にビジネスが循環し、地域のリジェネレーション(再生)に繋がるとともに、サーキュラーエコノミーから更にその先のシステミックデザイン(派生的に連鎖する循環の輪)で経済と資源が複数の輪を描き循環する。
なぜできるのか?
環境に優しい素材で作られた堆肥化するオムツ
「DYCLE」は、ユーザーにオムツとともに分解用の炭の粉を配布する。オムツは化学繊維やプラスチックといった汚染物質を一切使用しておらず、地域の工場で出た麻の副産物を使用した原料でできており、堆肥化できる。使用済みオムツとともに炭の粉をバケツに入れておくことで嫌気性発酵を促し、消臭を行いながら分解される。バケツは保育所やコミュニティセンターを介してコンポスト会社に届けられ、1年ほどで上質な堆肥へと生まれ変わる。
オムツからの堆肥で作物を育てる、地産地消の循環型経済
オムツを生分解し生まれた堆肥は、利用者に還元や、有機農家や苗床を育てる会社へ販売し、果物の植栽などに利用される。乳酸菌が豊富に含まれた乳児の便を堆肥化することで、多種多様な菌が含まれる豊かな堆肥の土壌を育む。支援する地域の行政や、オムツ生産者、保育園、コンポスト会社、植林農家などが協力する循環を創り、地域のリジェネラティブ(再生型)な循環型経済社会を構築する。
事業分散型のオープンソースビジネス
途上国でも同じビジネスモデルを再現できるよう、安価な生産ラインで製造するモデルを構築している。少ない投資や別の資源でも始められるよう、オープンソースでノウハウを公開しサポートを行うビジネスモデルを作っていく。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© DYCLE