No.580
2022.02.18
空中飛行ができる二足歩行ロボット
LEONARDO(レオナルド)
概要
「LEONARDO(レオナルド)」とは、搭載したドローンで空を飛ぶことができる二足歩行ロボット。「LEgs ONboARD DrOne(脚付きドローン)」の略で、多関節脚とプロペラを装着しており、プロペラの推進力を利用して歩行することで絶妙なバランスを実現している。プロペラを使った「飛行」と二本脚による「歩行」を組み合わせたハイブリッド移動が可能であることから、災害時の支援や高所作業など様々なシーンでの実用化が期待されている。
なぜできるのか?
「飛行」と「歩行」を可能にする3つの構造
「LEONARDO(レオナルド)」は高さ75cmで、重量は2.58㎏。胴体と、4つのプロペラ、3つの作動ジョイントを備えた2本の多関節脚から構成されており、プロペラは左右の腕にそれぞれ2つずつ搭載。脚は軽量で耐久性に優れたカーボンファイバーから作られている。
プロペラを用いた高度な推進システム
足裏の接地を感知するセンサー「Foot Contact Sensors」、および体の傾きや加速度を計測するセンサーであるIMU(慣性計測ユニット)を搭載。これらのセンシング情報をコンピュータが解析し、解析結果に合わせてプロペラの傾斜角度を逐一変更することで、姿勢が崩れても倒れず、綱渡りができるほどの高度なバランス感覚を実現している。
陸空のあらゆる現場に活用可能
開発元であるカリフォルニア工科大学の自立システム技術センターの研究チームは、鳥の動きからインスピレーションを得て「LEONARDO」を開発。「飛行」と「歩行」を組み合わせた動きが可能であることから、将来的には災害時の支援や高所作業のほか、インフラ設備の補修、火星での探索作業など、様々なシーンでの活用が期待されている。
相性のいい産業分野
- ロボティクス
人間が近寄れない場所や高所作業に活用
- 官公庁・自治体
自然災害時の捜索活動や支援で活用
- 流通・モビリティ
「LEONARDO」を活用した高層階へのドローン配送
- 航空・宇宙
他天体での船外活動で活用
- アート・エンターテインメント
地上と空中を自由に駆け回る「空飛ぶカメラマン」
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© カリフォルニア 工科大学