No.586

2022.02.07

月面農場での食料生産に向けた作物栽培

袋型培養槽技術

袋型培養槽技術

概要

「袋型培養槽技術」とは、コンパクトな袋型の培養槽を用いた植物生産技術。密閉した袋内で植物を栽培するため、雑菌の混入を防ぎ、臭気発生のない安全で、軽量・安価な栽培システムを作ることができる。従来の土壌栽培と比べ、袋内部で水を循環させて植物を増殖させることで水の使用量を抑えることができ、また小型の袋を用いた小ロット生産のため、需要に合わせて簡単に栽培量調整が可能。将来的には、水資源に乏しく、病害虫発生リスクを徹底的に防止する必要のある、月面農場での持続可能な大規模栽培に向けた有効活用が期待されている。

袋型培養槽

袋型培養槽

袋型培養槽

なぜできるのか?

安全で生産効率の高い栽培環境

袋型培養槽技術は、密閉した袋内で植物を栽培するため、ウイルスや病原菌雑菌の混入を防ぎ安全な栽培を行うことが可能。また、周囲の環境に左右されにくいため、栽培に適さない環境下でも生産効率を高めることができる。また、小型の袋の内部で水を循環させながら植物を増殖させるため、土壌栽培よりも水を有効利用できる。

栽培量を細かく調整可能かつ省エネルギー

袋型の培養槽は、小ロットでの生産が可能。利用人数や生産規模に合わせて栽培量を簡単に調整できる。軽量かつ安価で、地球から月面農場への輸送積載重量を低減でき、設備も簡易なためメンテナンスしやすく、省エネルギーに栽培できる。

相性のいい産業分野

航空・宇宙

月面農場での安定した栽培方法として利用

医療・福祉

宇宙環境下での新鮮な栄養源として医療に活用

農業・林業・水産業

土壌に恵まれない地域や被災地での植物栽培

ロボティクス

AIロボットによって栽培から収穫までを行う全自動農場

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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