No.624
2022.03.23
サステナブルなジーンズのシェアリングサービス
MUD Jeans(マッド・ジーンズ)
概要
「MUD Jeans(マッド・ジーンズ)」とは、サブスクリプション型のジーンズブランド。初回登録料29ユーロ(約3700円)と月額料金7.5ユーロ(約950円)を支払うことでジーンズを1年間レンタルでき、1年間のリース期間終了後に新しいジーンズと交換するか、買い取って自分のものにするかを選択できる。従来、ジーンズの生産には大量の水が使用され、多くのCO2を排出する。「MUD jeans」は、サブスクリプションモデルで古いジーンズの処分の代わりに返却を促進し、リサイクルデニムからジーンズを作り廃棄物を避け、新しいコットンに頼らず、水とCO2の使用量を削減。ファッション業界のサーキュラーエコノミーを推進するサービスとして期待されている。
なぜできるのか?
新しい原料に頼らないビジネスモデル
ジーンズの原料には、エコサート認定のオーガニックコットンに加え、回収済みのジーンズから回収されたリサイクルコットンを全体の40%使用して再びジーンズを製造することで、出来る限り新たなコットンに頼らないビジネスモデルを確立した。消費者はリサイクル用にジーンズを提供すると10パーセントのクーポンを受け取ることができ、これまでMUD Jeansで販売された約10万本のジーンズのうち約4割が返却されている。
サステナブルな製造過程
「MUD Jeans」は、独自の浄水システムと洗濯技術により、水の使用量を業界標準と比較して92%削減。リサイクルや省エネルギー生産により、CO2排出量は74%削減できた。また、乾燥藍という、水をまったく使用しない新しい染色技術の導入も予定されている。
契約農家とフェアな労働状況を構築
「MUD Jeans」では、オーガニックコットンの契約農家にフェアトレード以上の賃金を支払い、安全な労働環境の整備に貢献。こういった取り組みはホームページやサスティナビリティ・レポートで公表されている。
相性のいい産業分野
- 環境・エネルギー
衣服をリユースしコットンの消費を削減
- メディア・コミュニケーション
衣服をリサイクルし、新たにレンタルできるリユースアプリ
- 製造業・メーカー
使用済みの衣服から新たに衣服を成形する「衣服プリンター」
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。
Top Image : © MUD Jeans