No.646
2022.03.18
大気汚染物質から作られた再生インク
Air-Ink(エアインク)
概要
「Air-Ink(エアインク)」とは、大気汚染物質から作られたインク。排気ガスのススから、インクの原料となる炭素を分離・抽出し油分と結合することでインクを生成。自動車が約40分間に排出する汚染物質からペン一本分のインク(30ml)を生成できる。大気汚染の排出量を可能な限り減らすことは差し迫った課題だが、「Air-Ink」は「KAALINK(カーリンク)」と呼ばれる大気汚染物質の捕捉装置を自動車の廃棄口に装着することで、排気ガスを95%取り除くことができるとされる。発生してしまう排気ガスに含まれる大気汚染物質の量を減らすことができるインクとして、有効活用が期待される。
なぜできるのか?
「KAALINK(カーリンク)」を用いた生成
排気ガスから大気汚染物質を捕捉する装置「KAALINK(カーリンク)」を自動車の排気口に装着することで、排気ガスを95%取り除くことが可能。収集した排気ガスから、重金属、発がん性物質を分離して炭素を抽出し油分と結合させることで「Air-Ink(エアインク)」を生成する。
ハイクオリティなインク
「Air-Ink」はインク性能の面でも、濃くて滲まないというインクとしての高いクオリティを持つ。
ペイントアートやアート運動との親和性
開発元のGraviky Labsはタイガービールをスポンサーとして獲得し、大気汚染の深刻な香港のアーティストに「Air-Ink」を無償提供し作品制作を依頼するなど、アート作品運動に使用され、街を活気づけている。
相性のいい産業分野
- 教育・人材
校内備品として使用し学生の環境保全への意識を向上
- アート・エンターテインメント
「Air-Ink(エアインク)」から派生した絵具や画材
- 生活・文化
衣類を染める染料として活用
- 環境・エネルギー
地域ごとの環境汚染の記録アーカイブとしてのインク
- 製造業・メーカー
排気ガスからインクを生成する装置を搭載した自動車
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© Graviky Labs