No.648
2022.03.22
ユーザー主導のバーチャルリアリティプラットフォーム
Decentraland(ディセントラランド)
概要
「Decentraland(ディセントラランド)」は、ブロックチェーンプラットフォームであるイーサリアムを基盤にしたメタバース世界を、ユーザー主導で運営する分散型バーチャルリアリティプラットフォーム。ユーザーは、バーチャル世界を自由に歩き回りながら、オリジナルのコンテンツを制作したり、他のユーザーがデザインしたコンテンツを見物したりすることができる。従来のオンラインゲーム空間と違い、独自の非代替トークンによる区画の売買ができるため、ユーザーは作成したコンテンツを売買することで利益を生み出すことも可能。将来的には、企業や個人に関係なく自由にコンテンツを生み出せるバーチャルプラットフォームとして、世界中での普及が期待されている。
なぜできるのか?
自由に探索可能な仮想空間
Decentralandは、LANDと呼ばれる16m×16mの土地の区画が集まって仮想空間が構築されており、それぞれの区画は隣り合っているため、ユーザーは仮想空間上を自由に歩き回ることが可能。探索のみであれば誰でも参加することができ、他のユーザーがデザインしたLANDを見物しながら、世界中のユーザーと交流できる。
ユーザー自身による自由なコンテンツ作成
仮想空間上の土地区画であるLANDは、ブロックチェーン技術による独自の非代替トークン「MANA(マナ)」を用いて購入し、その後エディターツールを用いて自分なりのコンテンツを生み出すことが可能。エディターツールは、視覚的に簡単に作成できるものと、コーディングによって自由に作成できるものの2種類があり、ユーザーのプログラミングスキルに応じた作成方法を選ぶことができる。
さまざまな方法で収益化可能な環境
LANDを所有するユーザーは、LANDを売却することが可能。さらには、LAND上でデジタルアイテムを販売したり、ゲームコンテンツを作成して入場料を設けたりなど、さまざまな方法でビジネス展開し、継続的に利益を得ることができる。LANDを持たないユーザーについても、ゲームのクエストをクリアすることで稼ぐことが可能。
ブロックチェーン技術を基盤にしたユーザー主体の組織運営
Decentralandは、ブロックチェーン技術を基盤にした運営体制「DAO(Decentralized Autonomous Organization:自律分散型組織)」により、ユーザーが直接的に組織運営をコントロールできる。機能のアップグレード化や、市場の手数料の決定など複数のユーザーによる投票で方針を取り決めている。
相性のいい産業分野
- アート・エンターテインメント
メタバース空間での収益性を持ったアート・エンターテインメント活動
- 製造業・メーカー
ゲーム開発メーカーによるゲーム体験コーナーの整備
- 教育・人材
それぞれの企業が自由にブースやコンテンツを用意し集客できる就活イベント
- メディア・コミュニケーション
3Dモデルを通じてのインタビューや取材のできるメタバース空間
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © Decentraland Foundation