No.762

2022.10.06

海面の“揺らぎ”を利用した低コストな波力発電機

Waveline Magnet(ウェーブラインマグネット)

Waveline-Magnet

概要

「Waveline Magnet(ウェーブラインマグネット)」とは、低コストで構築できるプラスチック製の波力発電機。背骨のような形で海面を浮遊し、波に沿って上下動することで電力を得られる。従来の波力発電は発電量に対するコストの高さが課題になっていたが、「Waveline Magnet」は波の持つエネルギーを直接回収することができ、扱いやすい素材で構築できるシンプルな設計で、製造コスト・輸送コストを大幅に削減。適切な条件下での発電電力はユニットあたり100MW(約2万8000世帯分)に達すると言われ、波長によっては従来の波力発電の10倍以上の電力を得られる。複数配置することで、低コストで大量に発電できることから、次世代の波力発電機として期待されている。

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なぜできるのか?

波がある限り発電できる仕組み

「Waveline Magnet(ウェーブラインマグネット)」は、ボードが複数枚連なった形をしており、波の上下動で各ボードに搭載されたシリンダーがスライドすることで発電する。そのため、波がある限り永続的に電気が得られる。

プラスチックを素材とした使いやすさ

プラスチックや強化プラスチックなどの扱いやすい素材で構築できるため、簡単に修理やメンテナンスが可能。また、廃棄物の量も従来型の波力発電機よりも少なく、耐用年数を迎えても回収して容易にリサイクルできる。

優れた耐久性

強化プラスチック製のため、あらゆる水環境に耐久性を持つ。また、波の動きとともに方向転換し移動するため、強い横波による転覆のリスクもない。

モジュール構造による容易な組み立て

「Waveline Magnet」は、モジュール構造を採用しており、分解した状態で輸送され現地で組み立てできる。そのため、短時間で発電機を生産できる。

消波装置としての活用

「Waveline Magnet」を海岸近くに複数台設置することで、海岸に到達する波の力を弱められる。これにより、波による海岸浸食の防止に貢献できる。

相性のいい産業分野

環境・エネルギー

「Waveline Magnet(ウェーブラインマグネット)」により時化のときも安定的な電力供給を実現

官公庁・自治体

「Waveline Magnet」を海岸線に設置し波による海岸浸食を抑制

農業・林業・水産業

波力発電機としても活用できる浮標(ブイ)

流通・モビリティ

「Waveline Magnet」で発電した電気で推進する船舶

住宅・不動産・建築

生活に必要な電気を「Waveline Magnet」で自家発電できる海上住宅

ロボティクス

波のエネルギーで発電できる海面調査用の魚型ロボット

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top images:© Sea Wave Energy Ltd(SWEL)

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