No.1211

NASAが計画する人類初の月面拠点

Moon Base(月面基地)

Moon Base(月面基地)

概要

「Moon Base(月面基地)」とは、NASAが構想する月の南極付近で宇宙飛行士が活動・探査・生活を行う人類初の月面の基地。NASAは、有人月面着陸に先立ち、月面基地のインフラ整備や月の南極地域探査ミッションの目標打ち上げ時期と今後の計画について発表した。今回、初期段階のミッション「Moon Base I」〜「Moon Base III」が発表され、このミッションはアルテミス計画の有人月面着陸に先立ち、運用データを収集し、リスクを低減することを目的としている。

ブルーオリジンの月着陸船「Blue Moon Mark 1 Endurance」
月着陸船「Griffin」
インテュイティブ・マシーンズ社の月着陸船「Nova-C」が月面へ降下する様子を描いた想像図

なぜできるのか?

段階的な方法による月面基地の建設計画

月面基地として、NASAが月の南極を選んだ理由は、月の南極が科学的発見と長期探査で比類のない機会を提供するからだとしている。しかし、この環境の極端な気温、険しい地形、クレーターを克服するには、新たな技術と革新的な解決策が必要。NASAは、段階的で反復的な方法で、時間をかけて能力を構築することで、月面基地を建設する計画を立てている。短期的な技術実証、ロボットミッション、初期実験から始めることで、システムをテストし、月面で人を支えるために必要な能力を着実に向上させていくことができるとしている。

月面ミッションは「フェーズ1」、「フェーズ2」、「フェーズ3」の3段階で計画し、初期段階「フェーズ1」の詳細を発表

NASAの月面ミッションは「フェーズ1」、「フェーズ2」、「フェーズ3」の3段階で計画されている。「フェーズ1」は、月面の南極地域の調査、技術試験、月面活動の準備のための一連のロボット探査ミッションを実施する。「フェーズ2」では、電力・貨物輸送・物流・通信などの初期インフラを展開し、月面での活動範囲を拡大する。「フェーズ3」では、恒久的な月面拠点を組み立て、宇宙飛行士が長期間生活・活動できる環境を整える。今回、初期段階の「フェーズ1」のミッション「Moon Base I」〜「Moon Base III」の詳細が発表された。

2026年秋以降の打ち上げを予定するミッション「Moon Base I」

Moon Base Iのミッションは、2026年秋以降の打ち上げを予定しており、ブルーオリジン社の月着陸船「Blue Moon Mark I Endurance」を使用して、NASAのペイロードを運ぶ計画となっている。このミッションで2028年に予定されている将来の有人アルテミス着陸ミッションのリスクを軽減する能力を実証する。搭載機器には、月面噴射物・表面研究用ステレオカメラや、レーザー光を用いて正確な位置を特定するレーザー反射装置などが含まれる。

月面探査車「FLIP」を用いたミッション「Moon Base II」

Moon Base IIは、2026年後半に打ち上げを予定しているミッションで、アストロボティック社の月着陸船「Griffin」を用いて、アストロラボ社の月面探査車「FLIP」を含む貨物を輸送する。これにより、将来の月面走行車(LTV)運用に役立つ移動システムを成熟させる。

月面の環境や物質の調査を行うミッション「Moon Base III」

Moon BaseIIIのミッションは、2026年中に打ち上げを予定し、インテュイティブ・マシーンズ社の月着陸船「Nova-C Trinity」を用いて、月面の「lunar swirls(光点)」や表面環境・物質の特性を調査する。また、このミッションには、ESA(欧州宇宙機関)と韓国天文宇宙科学研究院(KASI)のペイロードも含まれている。

相性のいい産業分野

IT・通信

月面など極限環境での通信インフラ技術への応用

航空・宇宙

月面滞在や将来の月面観光を支えるインフラへの応用

住宅・不動産・建築

月面での居住施設・インフラ建設への応用

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。 詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。 Top Image : © NASA

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