No.1041

2025.06.10

充電不要、24時間365日体調を自動で計測するブレスレット

MOTHER Bracelet(マザーブレスレット)

mother bracelet top

概要

「MOTHER Bracelet(マザーブレスレット)」とは、充電不要で24時間365日体調を自動で計測するブレスレット。医療現場では、薬の副作用を評価するために断続的なモニタリングが必要だが、充電のためにトラッカーを取り外すと空白の時間が生まれデータが不連続となる。そのため、24時間365日継続してデータを取得できる技術へのニーズが非常に高まっており、医療分野での活躍が期待されている。このブレスレットには、ゼーベック効果を利用した「温度差発電技術」を搭載。外気と体表面の温度差を利用し発電、駆動するので充電するために取り外す必要がなく、無充電でも絶えることなくデータを記録することができる。煩わしい通知や表示機能を排除し、楽しく継続的に健康管理をすることに特化したデバイスになっている。

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mother bracelet 05 ヘルスケアアプリ「Lav®︎」との連携も準備中

なぜできるのか?

温度差発電技術を搭載し、無充電を実現

シリコンバレー発の特許技術、ゼーベック効果を利用して体温から発電する「温度差発電技術」を搭載。太陽光にも支えられ、常に発電しているため、充電不要。外気と体表面の温度差を利用し発電、駆動するので充電するために取り外す必要がなく、24時間365日装着したまま計測が可能。「充電のために身体から取り外さなければならない」という長年の課題が改善されたことで、継続利用を妨げる手間がなくなり、健康管理のハードルは大きく下がることが予想される。

歩数・心拍・活動量、体表温、睡眠量を24時間365日自動で計測

健康状態を把握する上で重要な5つの要素「歩数・心拍・活動量、体表温、睡眠量」を24時間365日自動で計測。これら全てのデータは手持ちのスマートフォンにある「MOTHER App」から確認できる。常時装着する事で計測条件は常に一定。データが蓄積されるほど、統計的に健康状態を把握することができ、信頼性がアップしていく。アプリ内では、過去の自分のデータと比較し、未来の傾向を掴むことが可能。定性的な”なんとなくの”不調や”なんとなく”の好調を定量的に捉えることで、スッキリ起きられる要因、高パフォーマンスな要因を解明していくことができる。

バンドが交換可能な腕に馴染むブレスレット

ファッションを邪魔しないシンプルな形を追求。バンドが交換可能であるため、プライベートやビジネス、シーンを選ばず使用可能。現在、デザイナーと協力し、腕時計をより引き立たせるバンドを開発中。

防水設計で水回りの作業にも使用可能

お皿洗いやお風呂の掃除はもちろん、入浴時も大丈夫な50m防水。充電不要であるため、端子を繋ぐ差し込み口を気にする必要がない。そのため、水に濡れる心配なく使用できる。

製造はキヤノン電子と三栄電子と協力

製造はキヤノン電子と三栄電子とともに行っている。50年以上に渡り、様々な商品の技術サポートを手掛ける三栄電子と、数々のMADE IN JAPANプロダクトを生み出してきたキヤノン電子の確かな技術力が組み合わさったことで、高品質での製造が確固たるものになった。

SDKを提供し、SDKとの接続も可能

MOTHER BraceletはSDKを配布。既存のトラッカーはSDK(Software Development Kit =ソフトウェア開発キット)を提供していないため、デバイス用とサービス用の2つのアプリケーションをダウンロードする必要があり、ヘルスケアサービス事業者がサービスを拡大する上での大きな障害となっている。SDKの提供により、MOTHERのデバイスで取得したデータを事業者に提供可能。各事業者はMOTHERのトラッキングデータを自社のサービスに直接組み込むことができ、自社サービスの構築・拡充が容易になる。

ヘルスケアアプリ「Lav®︎」の連携も準備中

青木医師が監修しているヘルスケアアプリ「Lav®︎」でもMOTHERの利用が可能。Lavではヘルスケアの資格(管理栄養士、理学療法士等)を取得している専属コーチから生活習慣(食事・睡眠・運動)に関するサポートを受けることができ、さらなる健康へと導く。

相性のいい産業分野

医療・福祉

患者の健康状態を24時間365日計測、医師へのデータ共有に活用

生活・文化

個人の生活習慣改善、健康管理に活用

スポーツ

トレーニング中の体調管理や高いパフォーマンスを発揮するための分析に活用

教育・人材

勤務中に手軽に体調管理できるデバイスへの活用

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © 株式会社 メディロム