No. 039 未来を明るくする、衛星データプラットフォーム

Tellus(テルース)

Tellusは、さくらインターネットが経済産業省の宇宙産業政策として開発・運用している衛星データプラットフォーム。今までは一般的に利用しづらかった衛星データおよびその分析・解析・アプリケーション開発が行える環境を提供することで、誰でも簡単に衛星データを利用することを可能にし、新たなビジネスマーケットを創出することが期待されている。

なにがすごいのか?

  • 今まで一般的には利用しづらかった、衛星データを自由に利用することができる
  • 政府の提供する衛星データだけではなく、民間が提供する地上・宇宙のデータも多数保持
  • 「JupyterLab(統合開発環境)」によって、衛星データや地上データを掛け合わせた解析が手軽にできる
  • 誰でもデータ、アルゴリズム、アプリケーションなどを販売・購入できるプラットフォーム

なぜ生まれたのか?

近年注目を浴びている宇宙ビジネス。2030年代にはその市場は世界的に約70兆円以上に達すると言われている。このような状況から、内閣府も2030年代早期の市場規模の倍増に向けて動き出した。その鍵を握る要素のひとつが「衛星データ」である。
従来、利用者側に解析能力がないと扱いづらかった「衛星データ」だが、「Tellus」は様々なデータをオープンにした上で簡単に解析できる仕組みも作り、誰でも気軽に活用可能とした。

妄想プロジェクト

地上と宇宙から考えるマイホーム計画

一軒家の購入、あるいは新しい地域への引っ越しには、苦労が付き物だ。実際に住んでみてからわかる不便や困りごとを避けるため、入念なリサーチを行うにはあまりに時間と労力、そして費用がかかる。そこで、物件を調べる際、広さや土地の価格といった通常の検索条件の他に「Tellus」を利用した宇宙視点での検索項目を追加できたらどうだろう?

さまざまな衛星データから地理的・空間的情報をピックアップして比較ができるので、「都内だけど緑に囲まれた日当たりのよい場所に住みたい」「通勤ラッシュを避けられる場所に家が欲しい」「気温と風向きと花粉を出す植物の分布から、花粉が飛んできにくい場所を探したい」といった、あなたの具体的な理想を叶えてくれるかもしれない。


なぜできるのか?

オープンで多彩な衛星データプラットフォーム

官民の枠を超えた多彩な衛星データの提供により、標高や気象情報、緑地面積、人口動態から人の流れまでといった多岐にわたるデータを検索・解析できる。

ビジネス創出のための様々なソリューション

2020年2月のアップデートによりツール(データ、アルゴリズム、アプリケーション)を誰でも取引できる「Tellus マーケット」が開設された。Tellusには、ビジネス開発、投資、インフラ、データ収集・利活用など様々な領域の企業が参画しているため、ビジネスパートナーのマッチングも期待されている。

相性のいい分野

観光
衛星データをもとにした潜在的観光スポットの発見
モビリティ
気候と人流のデータを掛け合わせた最適な配車
SDGs
森林や海水などの地理情報を利用した環境保護活動
マーケティング
気候リスクを考慮した屋外キャンペーンの開催時期や実施場所の検証
アミューズメント
施設内の混雑情報を考慮したスムーズなユーザー誘導

知財情報

主な知財ホルダー:経済産業省、さくらインターネット株式会社

この知財は様々な知財ホルダーが関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、運営者であるさくらインターネットにお問い合わせください。

知財ハンター

荻野 靖洋 Yasuhiro Ogino
Technical Director / Konel Inc.

1985年静岡県生まれ。幼少期から高校生までをアムステルダムで過ごす。フリーランスエンジニアとして活動する傍らで、Konelを共同創業し、WEB/インスタレーション/AI/ロボットなど幅広い技術分野の開発・ディレクションを手がける。宇宙・食・脳波など、まだまだ未開拓なテクノロジーに関心がある。 誰にも仕組みがわからない物を作りたいと考えている。


知財ライティング: 阿久根 聡子