No. 050 空間に溶け込むデジタルサイネージ

インフォウォール

インフォウォールは、ディスプレイと化粧シートを組み合わせ、洗練された空間デザイン・情報表示ができる壁装材。表層の極薄木目シートからディスプレイの光が透過することで、シンプルなサインはもちろん、くらしに便利な情報(天気予報、ニュース、メッセージ、SNS)が必要な時だけ壁から浮かび上がる仕組みだ。オフィスやホテル、マンションエントランスなどでインフォメーションとして活用されている。将来的には各種サービスと連携が期待されている。

なにがすごいのか?

  • 統一感ある空間デザインとさりげない情報表示が共存
  • 凹凸なく壁と一体化し、情報を表示しない間も壁として機能する
  • リアルタイムな情報伝達により、住空間でのコミュニケーション促進

なぜ生まれたのか?

もともと表層に使われている印刷化粧シートは高度経済成長期に生まれ、当時のマイホームや生活家電など時代のライフスタイルに対応しながら進化を遂げて、今や化粧シートはほとんどの住宅のドアや壁面に使われたりと、私たちのここちよいくらしを支えてきた存在だ。
そして近年、情報が生活インフラとなり、スマートフォンをはじめ、情報表示する「画面」を持ち歩き、「画面」のある部屋で過ごすような大きなライフスタイルの変化が起きている。私たちの生活は情報に囲まれ、あらゆるシーンで情報にアクセスできるよう便利になっている一方、どうだろうか。今あなたの身の回りは無機質なデジタルデバイスだらけな空間にはなってはいないだろうか。
こういった変化に対応し、長年培った高意匠・高機能を持つ印刷化粧シートとIoTの概念が組み合わさり、美しい空間はそのままに保ちながらも、インターネットからの情報を伝えることができる壁「インフォウォール」が生まれた。
情報を伝えるためだけ存在するデバイスではなく、人のくらしに合わせて空間が人とコミュニケーションを図り、さりげなくサポートする世界をインフォウォールは生み出そうとしている。

妄想プロジェクト

景観に溶け込むデジタル賽銭

キャッシュレスが進む時代に、神社やお寺でのお賽銭もデジタル化が進んでいくだろう。だが、無機質なデジタルデザインは時に歴史的景観にそぐわず、来訪者に違和感を与えかねない。デジタル賽銭は、そういった建築物に対してインフォウォールの技術を使うことでインターフェイスを溶け込ませ、趣のある神社の雰囲気を壊すことなくお賽銭のアクションだけアップデートするという妄想。デジタルツールと歴史的建築物を共存させる視点を示す事例となるだろう。

なぜできるのか?

優れた隠蔽性を実現する表面シート

インフォウォールは凸版印刷株式会社が建築資材として生産するリアルな木の質感ある印刷化粧シートを使用しているが、化粧シートはもともと木質基材などに貼り付けても下地が見えないよう適度な隠蔽性能を備えている。これがインフォウォールでは下層のモニターを隠す役割を果たす。

優れた光透過性を実現する内部構造

表層の隠蔽性に対し、内部は光透過性が求められる。表層シートの内側にあたるクリアパネルは壁としての強度とモニターの光を透過できる薄さ、視認性、耐熱性を備える独自開発の建築部材が収められている。

相性のいい分野

エリアコミュニケーション
場所・空間を基点にしたSNS、位置情報、ショッピングなどを発信する、リアルとネットを融合させたコミュニケーションの促進
スマートハウス
住生活で取得・出力されるエネルギー、セキュリティ、ヘルスケア情報をクラウド連携で一元表示させる
観光
日本の伝統文化的な建築物、観光施設での景観を保ちつつ、増加するインバウンド観光客への多言語インフォメーション

知財情報

主な知財ホルダー:凸版印刷株式会社

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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知財ハンター

Konel
/ Konel inc.

Konelはデザインとテクノロジーを融合させてフィールドを定めず制作を行う多国籍クリエイティブカンパニーです。


知財ライティング: 小髙充弘