No. 101 歩行センシングで歩き方を美しく

A-RROWG

「A-RROWG(アローグ)」は、小型の歩行分析センサを搭載したインソールを靴に入れ、計測したデータをもとに専用アプリで理想的な歩き方のアドバイスやトレーニングメニューを教えてくれるサービスである。従来の健康指標である“歩数”という概念から発展し、“歩容(歩行の質)”に着眼して、歩き方の見た目のみならず健康増進のきっかけを作る知財として注目されている。広く応用していけば、ウェルネス分野にとどまらない可能性を秘めた知財だ。

なにがすごいのか?

  • インソールに内蔵した「歩行分析センサ」によって歩行データを計測
  • 歩行分析技術で歩容(歩行の質)を計測し、歩き方を多角的に測定
  • 専用アプリで改善アドバイスやトレーニングを提供

なぜ生まれたのか?

AIやICTを活用してさまざまな領域での社会課題の解決に取り組んでいるNECにより、ウェルネス領域における新しい事業開発の一環として生まれたプロジェクトである。日常生活の基本となる「歩行」に着目し、ビジネスマンのための美しい歩行姿勢と健康増進のきっかけとなる新製品の開発へとつなげた。サービス名「A-RROWG」には、「ARROW GRAND(品格ある人へ)」という想いが込められている。


なぜできるのか?

歩行分析センサによる歩行の可視化

従来は専門家の指導のもと、時間と場所の制約の中で行うのが歩行改善の一般的な手法であった。一方A-RROWGは靴に入れたインソールが歩き方を計測し、その結果に基づいたアドバイスを提供するため、ユーザーは普段の生活を変えることなく美しい歩行姿勢を手に入れることができる。

「歩容推定モデル」による計測

インソールに搭載された歩行分析センサが計測した歩行軌跡を基に、歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げ高さ、外回し距離の各項目のデータを取得し高精度な「歩容」の推定ができる。また徹底した小型化で、センサを意識せずにありのままの歩き方で計測が可能。

専用アプリがアドバイス

計測した「歩容データ」を基に、FiNC Technologiesが監修する専用アプリがその人に合わせた理想的な歩容のアドバイスやトレーニングメニューを提供。同社が培ってきたヘルスケアと行動科学のデータをもとにした「美しい歩行姿勢」へと導く様々な機能を有する。

相性のいい分野

フード
ダイエットフードと組み合わせて、ウォーキング+食でアプローチする健康プログラム
教育
成長期の児童の歩容計測をし、早期から正しい歩き方に導く指導用教材
ビューティー
ランウェイを歩くモデルのように美しく歩くためのレッスン機能を専用アプリに搭載
スポーツ
陸上競技などのフォームの改善に普段の歩行との相関があるかを計測
トラベル
旅館のスリッパのインソールに採用し、その人に合わせた最適な観光・ウォーキングコースをレコメンド

知財情報

主な知財ホルダー:日本電気株式会社

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

知財ハンター

出村 光世 Mitsuyo Demura
Producer / Konel Inc.

1985年石川県金沢市生まれ。早稲田大学理工学部経営システム工学科卒。アート/プロダクト/マーケティングなど領域に縛られずにさまざまなプロジェクトを推進。プロトタイピングに特化した「日本橋地下実験場」を拠点に制作活動を行い、国内外のエキシビションにて作品を発表している。自然現象とバイオテクノロジーに高い関心がある。


知財ライティング: 丑田美奈子