液化天然ガスエンジン
液化天然ガス(Liquid Nitrogen Gas; LNG)エンジンは、家畜の糞尿や生ゴミから生成されるメタンを主成分とする推進剤を噴射した反動で推力を得る、宇宙航空機のロケットジェットエンジン。従来のエンジンと比べ、LNGエンジンは二酸化炭素を極力排出せずに数分で宇宙空間に到達し、大気圏再突入後は燃料をほとんど使わないで目的地まで滑空することができる。将来的には、航空宇宙産業全体における持続可能な発展に寄与する技術として期待される。
なにがすごいのか?
- 再生可能エネルギーから生成した燃料での地産地消
- 宇宙環境保護と持続可能な発展に寄与
- 二酸化炭素排出量の削減
なぜ生まれたのか?
ロケットの心臓ともいえるエンジンは、長きにわたり世界中でさまざまな方式の開発が進められてきた。LNGエンジンの開発は古くから行われてきたものの、既存の推進系をあえて置き換えるほどの性能ではなく、世界的な実用化にまでは至らなかった。最近になって、従来のエンジンにおける大量の二酸化炭素排出の問題を受けて宇宙環境に優しいエンジンの開発が求められるようになったことに加え、再使用型ロケットや軌道間輸送機、有人火星探査等の広範な輸送系が検討されるようになったことを契機に、LNGエンジンの優位性/将来性が再認識されるようになった。