No. 142 日常における視線と身体のライフログ・デバイス

Eye Tracking Glasses ETV(アイトラッキング・グラス)

本知財は、アイトラッキング機能を備えた眼鏡に、センサーで計測できるワイヤレスデータ記録装置(データ・ロガー)を統合したものである。本知財を装着したユーザーに普段通り行動してもらうことで、実生活に近い環境下での視線計測データ及びバイタルデータの2種類のデータを、遠隔地からワイヤレスに同期・記録することが可能。収集されたデータを結合・分析することで、人間工学やUI/UXに根差した製品開発や幅広い分野での市場調査などが期待されている。

なにがすごいのか?

  • 日常生活でのアイトラッキングデータとバイタルデータをワイヤレスに同期・記録
  • 通常の眼鏡の上からも装着できる携帯性
  • 取得データを分析用ソフトウェアにインポートし分析することが可能

なぜ生まれたのか?

バイオパック社は1985年の設立以来、ライフサイエンス領域におけるハードウェアとソフトウェアを生産してきた。近年のXR技術とその軽量化・ウェアラブル化に伴い、統合されたデータを取得しデータベース化・可視化・分析するニーズが増えたことを受け、本知財の製品開発が進められた。同社のソリューションは、教育や研究室のみならず、実世界とバーチャルリアリティの研究環境で使用する最先端のデバイスまで、幅広く取り揃えている。

なぜできるのか?

アイトラッキングデータと生体データの同期・取得

日常生活時のユーザーの生理学的データを記録する「ワイヤレスポータブルBioNomadixシステム」により、アイトラッキングデータとともに心拍数や呼吸などの生体信号が収集され、遠隔で記録される。

豊富なデータメトリクス

アイトラッキングデータには、視線、瞳孔径、まばたき数、ヒートマップ、関心領域、関心の移動領域、凝視、凝視シーケンス、滞留がある。一方、バイタルデータには「AcqKnowledge」ソフトウェアによって記録される様々な生体信号がある(ECG、EDA、EEG、EMG、SCR、SCL、BP、PULSE、RESPなど、MP160データ収集装置あたり最大16の入力チャネル)。

視界や音声も取得可能

超小型のアイカメラ、被験者の目の前にある光景を捉えるシーンカメラ、マイク、コントローラーが内蔵されている。

相性のいい分野

セキュリティ
自動車事故のシミュレーション実験のドライバーに装着し、事故発生時の生体情報をモニタリング
スポーツ
スポーツ選手の練習中と本番の情報を記録し比較することで、緊張・動揺とパフォーマンスの関係を可視化
医療
医療従事者や工事現場など、ストレス負荷が強い現場での作業者の疲労度を測定し負傷やミスにつながる問題を回避
リサーチ
日常生活時にユーザーに独り言をつぶやいてもらい、主観的心情をテキスト化。心情と行動、生体情報の関係をデータドリブンに分析

知財情報

主な知財ホルダー: BIOPAC Systems Inc.

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

知財ハンター

Mitsuhiro Odaka
小髙 充弘 Mitsuhiro Odaka
Media Artist / Konel Inc.

1991年生、神戸出身。学士(医学,理学)。広義の「感染」に関するメディアアート制作を行う。病原体、行動、モラル等が、複雑に跨ぎ合うつながり構造の上を拡散・極性化する現象に関心がある。その関心の下で、データによる予測可能性を超えた逸脱的な意味付けの内部に人間が人間たる規定要因を探したり、疎外された逸脱主体と他との交流の回復がありうるのか探ったりしている。