Fluidized Bed Interface(流動床インターフェース)
流動床インターフェースは、流動床と呼ばれる物理現象を転用した「砂の海」インターフェース。容器に入った砂に対して上向きに空気が噴出されると、砂の重力と、持ち上げようとする空気の外力が拮抗し、砂が浮遊し全体が均一な流体のように動く。油圧シリンダーやモーターを使う大掛かりなシミュレータでは再現が難しかった、川下りのボートのような動きや浮遊感を可能にする。将来的には、エンターテインメントや医療などの多様な分野への応用が期待されている。
なにがすごいのか?
- 固体と液体の流動性を自由に行き来するインターフェース
- エンターテインメントやスポーツ、医療など豊富な応用可能性
- 工業分野において利用される物理現象を転用するという発想の転換
なぜ生まれたのか?
空気を送り込まれた砂が液状の挙動を示す「流動床」と呼ばれる物理現象は、各種工業に幅広く応用されてきた。たとえば、流動床型焼却炉は、液状の砂にゴミを投入し焼却させるもので、燃焼効率が良いことが知られている。流動床インターフェースの開発者の一人である的場やすし氏は、この流動床型焼却炉の原理をヒントに、2016年4月より流動床のエンターテインメントへの転用を試み、様々な場面で発表を行ってきた。
参考:インタラクションシステムのデモを行う的場氏。砂はまるで液体のように滑らかに振る舞う。