No. 247 拡張現実を映し出すスマートコンタクトレンズ

Mojo Lens

「Mojo Lens」は、現実の視界を妨げることなく拡張現実(AR)情報を重ね合わせることができるスマートコンタクトレンズ。レンズ内に小型のディスプレイが内蔵されており、視界を遮ったり、目の動きを制限したりすることなくユーザーの自然な視界に画像や記号、テキストを重ねて表示することができる。従来、AR体験はスマートフォンなどのデバイス画面上でしか体験できないものであったが、「Mojo Lens」はコンタクトレンズとして眼球に装着するため、実際の視界に合わせたAR体験が可能になった。将来的には、「見る」という行為のあり方を根本的に変えてしまうような新技術としての実用化が期待されている。

AR情報を自由に視界に表示できる、SF映画のような世界のイメージ映像。

なぜできるのか?

高密度で小型のMicroLEDディスプレイ

情報を表示するMicroLEDディスプレイは、1インチあたり14,000ピクセルの解像度を持っており、簡単な情報であればぼやけることなく表示させることができる。また、瞳孔の真正面に配置されているが、幅が0.5mmととても小さいため現実の視界をほんとど妨げることがない。

常にピントが合う小型プロジェクター

「Mojo Lens」は、レンズ内部に組み込まれた小型のプロジェクターを使用して網膜に画像を投影している。プロジェクターに含まれる投影レンズは、サイズが小さいため焦点距離が短くなり、非常に大きな焦点深度(DOF)を持つ。これにより、投影するすべてのものに常にピントが合うようになっている。

眼科学に基づいた集光設計

画像を投影する際、中心窩と呼ばれる網膜内で最も光受容体の数が多い領域に光を集中させるよう設計されている。これにより、少ない電力でも効率的に網膜に画像を投影することができる。

高精度のアイトラッキングシステム

レンズ内には眼球の動きを追跡する高精度なアイトラッキングシステムが組み込まれている。視線の動きを常に認識することで、自然の対象物上に表示した情報などが眼球(コンタクトレンズ)の動きによって移動してしまうのを防いでいる。

相性のいい分野

ライフスタイル
今日やることを視覚上に常に表示させる「視覚メモ」
医療
患部に集中しながら時間や脈拍などがわかる「手術時情報補助ツール」
交通
現実世界に直接ルートをAR表示してくれるナビゲーションシステム

知財情報

主な知財ホルダー:Mojo Vision Inc.

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

知財ハンター

荒井 亮 Ryo Arai
Producer / Konel Inc.

1977年東京都荒川区生まれ。立教大学社会学部産業関係学科卒。クリエイティブ会社にてライブ配信事業のプロデューサーとして番組の企画制作、各種アライアンスやチームビルディングを担当。その後、Konelに所属し「日本橋地下実験場」を中心としたプロジェクトに関わる。聴覚を拡張するプロダクト『PlayEar』の開発や、インターネット世代のポップカルチャー、メディアアート、ペットテック領域に関心がある。


知財ライティング: 佐藤拓海