No. 281 竹から生まれた軽くて丈夫な新素材

CELEENA(セレーナ)

CELEENA(セレーナ)とは、成長力が強い竹を広範囲な用途に使えるようにしたセルロースナノファイバー(植物由来の繊維素材)である。竹から竹綿(竹繊維)を作り、さらにナノ化して製造しており、製造パラメータを変えることで様々な形状に変えることができる。竹由来のため軽くて強く安全性が高いうえ、安いコストで製造できるのが特長。現在、一部の掃除機やボールペンの素材として使用されている。近年“竹害”とも呼ばれ問題視されている竹林の有効利用の手段として、今後の活用が期待される。

なぜできるのか?

セルロース純度がほぼ100%

セルロース純度が高いとアレルギー性が低くなり、日常生活で肌に直接触れる用途にも使いやすい。さらに、化学反応の時に反応が均一になりやすいため、加工しやすい。

高い強度

竹由来の強さでセルロース結晶化度(体積の中の結晶の割合)が80%あり、繊維が長くて絡みやすく摩擦が大きくなるため、強度が高まる。

低コストで生産可能

日本で需要が減少している竹を素材として利用し、製造過程の薬品も安価なものを使用するため、生産コストが低い。

相性のいい分野

SDGs
竹の異常繁茂を防止し、生物多様性の低下を抑制
食品
口に入れても安全な幼児向けのお菓子の包み紙や食器
医療
軽くて丈夫な性質とアレルギー性の低さを活かした医療機器の素材
モビリティ
耐久度と軽さに優れコストも低い「竹の自転車」
セキュリティ
丈夫で身軽な、竹でできた防護服・プロテクター・ヘルメット
化粧品
皮膚への刺激が少ない「竹から生まれた化粧品」

知財情報

主な知財ホルダー:国立大学法人大分大学

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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知財ハンター

後藤 祐介 Yuske Goto
Design Engineer / Konel Inc.

電機メーカー勤務後ドイツの大学でデザイン専攻。その後ドイツおよびマレーシアでプロダクトデザインおよびテクニカルリサーチに従事後、日本でIoTプロダクト開発やテクニカルディレクションに携わる。新素材、Human-Computerインターフェース技術や技術の文化史に関心がある。


知財ライティング: 中澤智心