No. 322 独自のNFTショップを簡易に構築できるサービス

Mint(ミント)

Mint(ミント)とは、クリエイターやブランドといったコンテンツホルダーが独自のNFTショップを素早く簡単に開設するための企業向けサービス。既存の多くのNFT(ノン・ファンジブル・トークン:デジタルアートやデジタルコレクション等の非代替性トークン)のマーケットプレイスは、様々なレイヤーのNFTが横一列に並べられてしまうため、各自がユーザーに届けたい世界観を表現しながらコンテンツをアップすることができないという課題があった。Mintは、複雑なブロックチェーンの導入・運用を担いバックエンドのソリューションを提供することで、NFTホルダーのコストの低減や開発期間の短縮、デザイン性を伴ったショップ構築の簡易化を実現した。NFTとその購買体験がよりスムーズかつ一般化されることで、デジタルコンテンツの信頼性の担保と履歴の透明化、市場価値の確立が促進されることが期待されている。

実現プロジェクト

CryptoArt Experiment

CryptoArt Experimentは、メディアアートの実践と研究開発を行うライゾマティクスのCryptoArt(クリプトアート:永続性/相互運用性/唯一性の保証と、価値の担保がされたデジタルアート作品)を販売するマーケットプレイスとして独自に開発されたプラットフォーム。βテストでの検証、本番環境での成果によって今後も形態を柔軟に変化させていき、ライゾマティクスのアーティスト以外にも利用を公開していくことを視野に入れている。NFTの入札には暗号資産ETH(イーサリアム)が用いられ、落札が成立すればユーザーはNFTを引き出すことが可能となる。現在公開されているNFTの単価は0.15ETH〜0.50ETH(2021年4月時点)。本サイトは、ライゾマティクスがフロントエンド、Kyuzanがブロックチェーン・バックエンドを担当する形で共同開発され、MINT SDKを試験的に導入しトライ&エラーを繰り返すことでMINT SDKはブラッシュアップされた。


なぜできるのか?

コストの低減と開発期間の短縮

自社でオリジナルのNFTショップを開設するためには、ブロックチェーンの技術導入コスト、リーガルや経理などのバックオフィスコストを含め大きな初期投資が必要である。Mintは月額料金制により、初期費用と開発期間を大幅に抑えてNFTショップを開設・維持することが可能となる。

拡張性の高いオリジナルショップ

Mintでは画像や動画だけではなく、音楽・3Dモデル・AR・VR・チケットなど幅広い種類の商材フォーマットのNFT化と、コンテンツの性質に合わせたショップアプリケーションの構築が可能。販売者は自身のブランド価値を最も表現できる形式でのNFT化をすることができ、購入ユーザーにとっても利便性が高い決済方法やNFT保有など、柔軟性の高いツールが用意されている。

「Mint SDK」の提供

Mintはブロックチェーンおよびバックエンドのソリューションを「Mint SDK」を通して提供。契約企業は発行されたAPI KEYによりMint SDKを用いたフロントエンドの開発が可能となる。Mint SDKとダッシュボードを提供することにより、ユーザーが使用するウォレットとNFTショップの接続、オークションや取引状況の管理など、ショップ構築に必要な要素を簡潔に実装することができる。

相性のいい分野

アート・エンターテインメント
デジタルアートのNFT化による保存と流通、NFTを活用した新たな作品表現
製造業・メーカー
ブランド限定商品のNFT化や2次流通以降も収益化できるモデルの作成
メディア・コミュニケーション
製品の3Dモデルをデジタルファッション・アバターとして広告・販売
生活・文化
デジタルクリエイターのロイヤリティが確保されることによる経済圏とカルチャーの多様化
スポーツ
歴史的なスポーツの名場面・珍場面をNFTとして収集し楽しめるデジタルコレクション
住宅・不動産・建築
現存できなくなった街並みや建造物の図面のNFT化と、国境を超えた再現

知財情報

主な知財ホルダー:株式会社Kyuzan

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

知財ハンター

出村 光世 Mitsuyo Demura
Producer / Konel Inc.

1985年石川県金沢市生まれ。早稲田大学理工学部経営システム工学科卒。アート/プロダクト/マーケティングなど領域に縛られずにさまざまなプロジェクトを推進。プロトタイピングに特化した「日本橋地下実験場」を拠点に制作活動を行い、国内外のエキシビションにて作品を発表している。自然現象とバイオテクノロジーに高い関心がある。


知財ライティング: 松岡真吾